単孔類が好き 

私の好きな動物はカモノハシとハリモグラである。
もう少し専門用語で言えば「哺乳類の中では単孔類が好き」ということになる。
単孔類の顕著な特徴は、「哺乳類なのに子どもを卵で産む」というもので、とくにカモノハシのほうは有名だ。現在、単孔類はオーストラリア近辺に生息する、このカモノハシとハリモグラしか知られていない。
私は、その進化の過程に取り残された感のある、どっちつかずの中途半端なポジションにいるこの2種に、たまらなく愛着が湧くのである。
この話をすると、「じゃあ、どっちつかずのコウモリも好きなのか」と聞かれるが、コウモリは嫌いだ。やつらは洞窟で逆さになってぶら下がっているし、大勢でもあるので怖いからである。
また、「じゃあ、男と女の中途半端なポジションにいるはるな愛とかも好きなのか」とも聞かれることがあるが、それは違うと言下に否定する。取り残されたのと、そこに自ら求めて行ったのでは、思想が違うのである。
さらにいえば、「じゃあ、秋吉久美子が好きなのか」とも聞かれたことがある。けっして秋吉久美子は嫌いではないが、それはまったくもって、理由を述べるまでもなく、ぜんぜん違うのである。

まだまだアルプスの少女ハイジ 

前回、アルプスはあまりにも広いので、アルプスの少女も数多く存在することをお知らせした。
しかし、アルプスの広さは想像以上であった。したがって、アルプスの少女も、想像以上に存在するのである。


アルプスの少女シツジ
毎回、「お呼びでしょうか、お嬢さま」「お嬢さまって、おまえも少女じゃないか」「どーも失礼いたしました〜」というエンディング。

アルプスの少女チスジ
背筋も凍るような戦慄の事件に立ち向かう少女探偵。事件の裏に隠された真相は、横溝正史も真っ青の、一族の呪われた血による所業であった。

アルプスの少女ウナジ
アルプスであろうがどこであろうが、髪の毛を上げたときのうなじの色っぽさは同じであることを実際に証明した作品。

アルプスの少女ヒデジ
その高齢でアルプスの標高に耐えられるのか。共演者やスタッフの心配をよそに、軽々とした身のこなしでカマキリ拳法を始める秀治……あっ!

アルプスの少女キソジ
ここはどこ?アルプスなの?日本なの?悩みながらも少女は、しゃぶしゃぶを食べるのであった。

アルプスの少女ホノジ
惚れっぽい性格の少女。つぎつぎと重ねる男性遍歴。ホノジの末路はどこへ行くのか。

アルプスの少女ハナジ
谷岡ヤスジの系統をひく絵柄をアニメ化。ムジ鳥の「アサーッ」の声がアルプスにこだまする。

アルプスの少女クロジ
空前の大ヒットとなり、記録的な収益を上げる。その成功に気をよくして、勢いのみでつくった続編『アルプスの少女アカジ』は空前の大コケ。前作の収益を上まわる損失となった。

アルプスの少女ツカジ
「アイドルおたく」「家庭教師」「未散(みちる)」などのショートストーリーによるオムニバス作品集。塚地武雅が頭を丸坊主にして少女役に挑む。共演は鈴木拓。

アルプスの少女ウカジ
総長が少女に。このダジャレのようなキャッチコピーが話題に。はたして総長はアルプスを暴走するのか。

アルプスの少女ケイジ
アルプスで起きた事件。聞き込みにまわる刑事たちの足腰はどんどん鍛えられ、やがてオリンピック出場へ。感動巨編、いよいよ完結。

地下鉄のザジ 

ルイ・マルというからには、ルイ・バツもいる。
バツの作品は、さすがにバツというだけあって、だめな作品が多いが、これはルイ・マルのほうなので、だめな作品ではなく、むしろ「とてもよい」と言っていいだろう。
つまり、ルイ・ニジュウマルということである。

■ZAZIE DANS LE METRO 1960年 フランス映画
監督:ルイ・マル
原作:レイモン・クノー
脚本:ルイ・マル、ジャン=ポール・ラプノー
出演:カトリーヌ・ドモンジョ、フィリップ・ノワレ、カルラ・マルリエ、ユベール・デシャン、ビットリオ・カプリオーリ


zazie

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極悪親子 

seminonukegara
昨年の夏、最近のセミがちょっと近づくだけですぐに逃げてしまうために、「人間はセミを捕まえるもの」ということが、セミのDNAに刻み込まれて一段階、進化したのではないか、という推測を述べた。
しかし、よく考えてみると、もうひとつの可能性があることに気づいた。
まず、この「すぐ逃げてしまう現象」は、私と、もうひとりでしか確認されていない事実。
私がセミを捕まえようとしているのは、自宅と勤め先の周辺、そのもうひとりの人物も自宅の周辺でしか捕獲作業をしていないという事実。
そして、そのもうひとりの人物というのは、私の父親であるという事実。
これらの事実をつなぎあわせて考えると、DNAなどという大げさな話ではなく、単にセミの社会に「あの親子は危ない」というお触れ書きがまわっているのではないか、ということである。
この確認方法はひとつ。私とはわからないように変装して捕まえてみることだ。
ただし、この行為は、世間的にはかなり危ない人間に見られることになりそうなので、十分注意して慎重に行わなければならないだろう。
とりあえず、この課題は来年に持ち越しである。

■アブラゼミ 油蝉 セミ科 Graptopsaltria nigrofuscata

いろいろなスガシカオ 

名前が全部カタカナということで、オダギリジョーと双璧のスガシカオ。
しかし、彼の人気を当て込んだにせものミュージシャンも数多い。


サガシカオ
男の性(さが)を、男くささがムンムンするほどの熱っぽさで歌う。

シガスカオ
なんとなくスガシカオかと思わせておいて、じつは違うという、バッタモン商法ねらいのミュージシャン。

セガシカオ
無類のゲーム好き。歌手ではあるが、歌を歌うくらいならゲームをしていたいと公言。

ソガシカオ
たぶん、兄弟とともに仇討ちをたくらんでいる。音楽活動も、仇をさがすためと思われる。

キガシカオ
歌が売れないため、いつも腹をすかしている。

コガシカオ
懐かしのメロディを今に伝える。高齢者にウケがいい。

ズガシカオ
自作の絵のフリップをめくりながら歌う。「芸人ではなくミュージシャンです」と本人は言い張る。

エガシカオ
上半身は裸、黒タイツ姿で歌う。得意技はエガシカオ・アタック。

ヨガシカオ
瞑想した状態で作詞・作曲し、変なあぐらをかいた姿で歌う。「ほんとはヨーガなんだけどね」と言うのが口癖。

ケガシカオ
満身創痍のミュージシャン。松葉杖をつき、包帯だらけの姿でステージに立つ姿が女性ファンの共感を呼ぶ。

イガシカオ
忍者である。

ギガシカオ
メガシカオが巨大化したものと思われるが、メガシカオの存在は未確認である。

同意パワー 

われわれが同意するための、ひとつのクリックは確かに微々たる力であろう。
しかし、今現在、世界中のパソコンでソフトをインストールする際に同意されているクリックの力を集めたら、それは天文学的なパワーの集積になるのではないだろうか。
これは、そんな実現は無理と思われる、途方もない可能性に挑んだ人たちのお話である。

ドラグネット・正義一直線 

『サタデー・ナイト・ライブ』出身の2大コメディアン主演ともなれば、おもしろくないわけがない。
そして、条件がそろっていて「おもしろくないわけがない」と言われた作品は、たいていの場合、おもしろくない。この作品もその例外とはならなかった。
はるか昔に見た記憶があるのだが、その記憶は途中のシーンで途切れている。おおかた、そこであまりのつまらなさに挫折したのであろう。
今回は辛抱して最後まで見ることができた。はからずも、昔より忍耐力がアップしていることを証明したかたちとなったのであった。

■DRAGNET 1987年 アメリカ映画
監督:トム・マンキウィッツ
脚本:ダン・エイクロイド、アラン・ズウェイベル、トム・マンキウィッツ
出演:ダン・エイクロイド、トム・ハンクス、クリストファー・プラマー、ハリー・モーガン、アレクサンドラ・ポール、ジャック・オハローラン、エリザベス・アシュレイ、ダブニー・コールマン、ドナ・スピア


dragnet