クリード/チャンプを継ぐ男 

まず中盤のクライマックスはアドニス・ジョンソン(クリード)のデビュー戦であろう。2ラウンドをカットなしで長回ししているのである。もしかしたら昨今の『バードマン』や『ゼロ・グラビティ』的な技法を使っているのかもしれないが、もしそうだとしてもさっぱりわからないようなスムーズなカメラワーク。この撮影風景を俯瞰で捉えた映像があれば見てみたい。
そしてラストのチャンピオン戦。とくに激しい打撃戦により目がつぶれてしまい、11ラウンド終了時にレフリーから立てた指の数が見えるかを尋ねられたシーンは興味深い。見えない目でありながら「4」「2」と“当てた”のである。最初はこの数字に何かの伏線があったかと思ったのだが、よく見るとカットマンが首筋を叩いて教えていたのであった。
そしてラストの階段シーン。老いと闘うロッキーの姿は、そこに初めて真実のロッキーを写し出しながら、第2章の始まりさえも予感させるのである。
本作は『ロッキー』のスピンオフといいながらも、堂々とした続編といっていいだろう。そしてもしかしたら最高傑作といってもいいかもしれない。念のために書き添えておくが、「最高傑作」だといっても、それは過去のロッキー作品があったからこそ成り立つ物語であり、けっして年老いて病気と闘うロッキーを否定するわけではないことはいうまでもない。

■CREED 2015年 アメリカ映画
監督・原案:ライアン・クーグラー
製作:ロバート・チャートフ、アーウィン・ウィンクラー、チャールズ・ウィンクラー、ウィリアム・チャートフ、デビッド・ウィンクラー、ケビン・キング=テンプルトン、シルベスター・スタローン
脚本:ライアン・クーグラー、アーロン・コビントン
出演:シルベスター・スタローン、マイケル・B. ジョーダン、テッサ・トンプソン、フィリシア・ラシャド、アンソニー・ベリュー、グレアム・マクタヴィッシュ


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