マルコヴィッチの穴 

普通の感覚であれば、誰もがマルコヴィッチになりたいと思うはずである。その万人の思いを映像化したのが本作である。
天井の低いフロアに人々が列をなす光景は、そこか悪夢的でありながらも郷愁を感じずにはいられない。そこにこそ、マルコヴィッチの思惑が潜んであるのだが、もとより並んでいる人は気づく由もなく、ただただ自分の順番がくるのをひたすら待っているだけである。その「マルコヴィッチになりたい」という強い思いは、やがて変な髪形のキャメロン・ディアスに転移し、世界の空間を歪ませていくのだ。
やがては、その歪みの影響で、マルコヴィッチ自身がマルコヴィッチになりたいという願望を抱くにいたり、マルコヴィッチの中に入る。そのクラインの壺のような構造の向こう側に展開される世界こそがリアルな現実なのかもしれない。

■BEING JOHN MALKOVICH 1999年 アメリカ映画
監督:スパイク・ジョーンズ
製作総指揮:チャーリー・カウフマン、マイケル・クーン
脚本:チャーリー・カウフマン
出演:ジョン・キューザック、キャメロン・ディアス、キャサリン・キーナー、オーソン・ビーン、メアリー・ケイ・プレイス、W. アール・ブラウン、チャーリー・シーン、ジョン・マルコビッチ、ネッド・ベラミー、オクタビア・スペンサー、K.K. ドッズ、レジナルド・C. ヘイズ、バーン・ピベン、カルロス・ジャコットリチャード・ファンシーケビン・キャロル
カメオ出演:ブラッド・ピット、ウィノナ・ライダー、デビッド・フィンチャー、ショーン・ペン、ゲイリー・シニーズ、ダスティン・ホフマン、ハンソン


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