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Miss.エージェント 

主演のジア・スコバは、ポスタービジュアルではアンジェリーナ・ジョリーを意識しているようにも見えるが、実際の顔はミシェル・ファイファーを彷彿とさせるブロンド美人であり、スタイルも抜群。ほかの方の本作のレビューで、その細身の体型やロングヘアーがスパイらしくないと書かれていたが、それはそれ、見目麗しきことに問題はない。要はその彼女の容姿だけで1時間半を持たせることができるか、というのが肝となろう。
これでストーリーが伴っていればまだいいが、崩壊気味に話は進んでいく。印象としては、十数話のテレビドラマを雑に短縮して編集して、ダイジェスト版を見せられているかのようである。それだけ盛りだくさんといえばそうなのだが、Missにピリオドがついているように、余計なピリオドが多い。いちばん気になったピリオド的な演出は、収監された監獄で面会人に渡された本のページをめくるときに指を舐める所作だ。時代が時代だ。指を舐めるならマスクをしろと言いたいが、それも監督と脚本までを務めるジア・スコバの思惑なのであろう。

■THE SERPENT 2020年 アメリカ映画
監督・脚本:ジア・スコバ
出演:ジア・スコバ、トラビス・アーロン・ウェイド、クレイグ・コンウェイ、アレクサンドラ・テバーノ、ジェイソン・スコット・ジェンキンス、スコット・レビー、北村昭博、ケルトン・ジョーンズ、ジェシー・ホーランド、エリック・リー・ホフマン、ジョセフ・ミラー、ベン・クレイマン、リチャード・E. ウィルソン、クリストファー・グレーブズ、ニコル・ジョンソン、ジェイソン・ヘルナンデス、アダム・アサド


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朝が来る 

よく言われるのは、「どんなに暗い夜だとしても、そのあとには必ず朝が来る」というようなニュアンスの言葉だ。そこには失望や絶望にも希望という光が差し込むことが暗喩されている。だが、本作のタイトルは「朝が来る」ではなく「朝は来る」だ。そこがミソであろう。つまりはどんなことをしようと、否応もなく「朝は来てしまう」のである。朝の光を浴びることになってしまうのである。
ここから考えられることは、この言葉を吐くのはドラキュラの可能性があることだ。これでニンニクや十字架が苦手であれば決定的である。もし浅田美代子がドラキュラであれば、赤い風船片手に自分の喉元を差し出す覚悟はあることを記しておきたい。

■TRUE MOTHERS 2020年 日本映画
監督・脚本:河瀬直美
原作:辻村深月『朝が来る』(文春文庫)
共同脚本:高橋泉
主題歌:C&K『アサトヒカリ』
出演:永作博美、井浦新、蒔田彩珠、浅田美代子、佐藤令旺、田中偉登、中島ひろ子、平原テツ、向後潤一、駒井蓮、山下リオ、森田想、小野寺涼子、堀内正美、小野寺悠希、山本浩司、小野田美雪、三浦誠己、池津祥子、若葉竜也、青木崇高、利重剛、葉月ひとみ、向後夏海、石橋菜津美、田岡まどか、仁科貴、手塚真生、本吉美紀、小野田慎一、星野園美、宮本なつ、松菜乃子、佐々木くらら、秋元麟、森優理斗、レン杉山、平野舞、滝川ひとみ、川村紗也、有働由美子、田岡憲司、小野寺誠、本吉純一、田岡心絆、本吉拓磨、向後礼子、小野田岳洋、有田都、有田春司、有田清彦、有田弘子、杉田千晶、杉田真洋、木戸智葵、深海哲哉、高橋映、飯島誠、益井静人、岩沖直子、宮本弘美、田中ハル子、渋谷陽子、松本珠寿、川島はるの、山本あい、中野暁子


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モンスターハンター 

フィフス・エレメント』でブレイクし、『バイオハザード』シリーズでその名を不動のものとしたミラ・ジョボビッチ。そのため、SFアクションスターという印象がある。つまり本作はその実績を踏まえての起用であろう。本作はモンスターハンターゲーム、いわゆるモンハンの実写映画化である。これだけの人気ゲームの映画化だ。その反応によっては十分にシリーズ化もあり得るだろうし、制作陣はそれを視野に入れていることだろう。ミラはすでに40代半ばなので、長期シリーズ化となったらどこまで彼女主演でいけるのかが気になるところだ。
SFXは文句のつけようがない。迫力のあるモンスターの造型なども含めて、十分に楽しめる娯楽作品に仕上がっている。実際にゲームはやったことがないが、ゲーム感覚で鑑賞できるようになっているのだろう。

■MONSTER HUNTER 2020年 アメリカ映画
監督:脚本:ポール・W. S. アンダーソン
出演:ミラ・ジョボビッチ、トニー・ジャー、ティップ・“T.I.”・ハリス、ミーガン・グッド、ディエゴ・ボネータ、山崎紘菜、ロン・パールマン、ジョシュ・ヘルマン、ナンダ・コスタ、ニック・ラセンティ、クライド・バーニング、ポール・ハンプシャー、スケライン・バネット、バート・フォウシュ、ポープ・ジェロード、アーロン・ビールナー


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星の子 

よく考えてみると芦田愛菜はどちらかといえばモノマネのほうで多く接しており、本人自身をよく知らなかったことが判明。あの子役だった女の子がいつの間にか成長しているのだった。子どもの成長が早いことがよくかわる事例といえよう。一方、ある程度の大人になればそれほど変わらなくなる。原田知世がいい例だ。頭にタオルを載っけていてもいまだかわいい。だがその夫役、永瀬正敏は毛糸の帽子をかぶっているせいだろうか、ちょっとベンガル化してきたようだ。いや、ベンガルに似たらいけないというわけではないが。
なお、淡々と語られる本編中、いちばんの笑いどころは、公園で宗教的儀式を行うちひろの父母を目撃した同級生が「河童がいると思った」と言ったところである。しかもそう言われたらそうとしか見えなくなってくるし、まさに河童であったという暗喩ではないかとさえ思えてくるのであった。なお、アニメパートはまったくの不要に思える。

■星の子 2020年 日本映画
監督:大森立嗣
アニメーション演出:香月邦夫
原作:今村夏子『星の子』(朝日文庫/朝日新聞出版)
脚本:大森立嗣
題字:赤松陽構造
作画:香月邦夫
タイトルアート:清川あさみ
似顔絵作画:紅月陽
アニメーション美術監督:東地和生
劇中歌:戸田望「星々の歌」
エンディング曲:世武裕子「Star Child」
出演:芦田愛菜、永瀬正敏、原田知世、岡田将生、大友康平、高良健吾、黒木華、蒔田彩珠、粟野咲莉、新音、池谷のぶえ、池内万作、宇野祥平、見上愛、赤澤巴菜乃、田村飛呂人、大谷麻衣、早間颯紀、舞優、世森響、有賀向日葵、武田勝斗、ヴォナミシェル珠良、高木龍之介、吉田穂乃華、桑田愛唯、日笠琴音、府川眞、中村萌子、鈴木晋介、天光眞弓、萩原愛、宮下紘樹、宮下莉里花、山田大介、山田圭吾、屋敷陽希、吉田唯花、矢崎慶太、引地美加、平井澄江、三浦由正、竹原瑠奈、渡辺竜矢、観世あすか、北村暁子、信田淳、岑裕貴、山本晃大、椿良太、荒井功太郞、荒井優聖、池田彩乃、植原星空、上原山桃、大倉舞子、大鳥飛翔、後藤幸羽、梶浦禅、大谷真桜子、佐々木進太郎、清水莉乃、鈴木奏希、富澤里緒、高橋悠介、鈴木元治、中舘優実花、奈良茂壱、西村勇音、岩寺かな、石井萌々果、市川里菜、細井鼓太、渡瀬うなみ、金子美咲、渡邉ひよこ、森美理愛、市川菜々、青木花、鈴生、川那さゆり、小熊萌凛、澁谷ひいろ、佐藤百合香、諸橋玲子、太田志津香、石田結彩、平山繁史、中谷太郎、サトウトモユキ


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ポーラー/狙われた暗殺者 

前半で印象を鮮やかにするのは、雪でおおわれた湖畔の静かな景色と、派手な格好で標的を殺すポップな女の子たちとの交互のシーンのコントラスト。この場面転換がなかなにおしゃれで秀逸に感じたのだが、調べてみると、監督はミュージックビデオを多くつくってきた人らしい。なるほど、そこで培われた感覚を映画に持ち込むことで新たな映画シーンが生まれるという作用を生んだのである。
後半に展開される、『ジョン・ウィック』にも通ずるようなつぎつぎに現れる敵を倒していく場面でもそこここに映像の工夫が感じられ、敵のボスの首を断裁した際には、建物の中から映像の手前まで首が飛んでくるという、ある意味、ギャグとさえ受けとれる演出もある。ストーリー的には、もうひとつの復讐劇も企画できそうな終わり方であるので、続編を希望したい。

■POLAR 2019年 アメリカ/ドイツ映画
監督:ヨナス・アカーランド
原作:ビクトル・サントス
脚本:ジェイソン・ロスウェル
出演:マッツ・ミケルセン、バネッサ・ハジェンズ、キャサリン・ウィニック、マット・ルーカス、ルビー・O. フィー、フェイ・レン、アンソニー・グラント、ジョシュ・クラダズ、ロバート・メイレット、ジュリアン・リッチングス、ジョニー・ノックスビル、リチャード・ドレイファス


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事故物件/怖い間取り 

あまりに怖いときには「背筋が凍るように寒い」という状態になるが、本作ではそこまでのホラー感はない。背筋ではないが、場面によっては「寒い」もしくは「サブい」という状況に陥ってしまうことは避けられない。
この言葉は、もともと松本人志が言い出して定着したらしいが、その意味の通り、役者が演じるお笑い芸人のネタの部分がめっちゃサブいのである。しかもさすが役者だ、その芸人になりきってサブいネタをまんきんで演じているので、余計にサブい。もしかしたらこの映画における本当の意味での事故物件は、これだったのではないだろうか。

■事故物件/怖い間取り 2020年 日本映画
監督:中田秀夫
原作:松原タニシ『事故物件怪談/恐い間取り』(二見書房)
脚本:ブラジリィー・アン・山田
出演:亀梨和也、奈緒、瀬戸康史、江口のりこ、MEGUMI、真魚、瀧川英次、木下ほうか、加藤諒、坂口涼太郎、中田クルミ、団長安田、クロちゃん、バービー、宇野祥平、高田純次、小手伸也、有野晋哉、濱口優


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トムとジェリー 

言わずと知れた「トムとジェリー」の映画化だが、当然アニメ作品かと思ったら、実写とアニメの融合作品であった。そのため、主演はわれらがクロエ・グレース・モレッツだ。てっきりアニメと思って見だしたらパワーアップしたクロエが登場したのでテンション爆上がりである。
そしてネコとネズミとともに大活躍。そこでもいい具合に成長した彼女の魅力が存分に発揮される。どちらかといえばトムとジェリーが邪魔でさえあるほどだ。クロエ・グレース・モレッツのホテル潜り込み大作戦としてストーリー立てをしたほうが俄然おもしろくなったように思うのは私だけであろうか。

■TOM AND JERRY 2021年 アメリカ映画
監督:ティム・ストーリー
製作総指揮:ティム・ストーリー、アダム・グッドマン、スティーブ・ハーディング、サム・レジスター、ジェシー・エアマン、アリソン・アベイト
キャラクター創造:ウィリアム・ハンナ、ジョセフ・バーベラ
脚本:ケビン・コステロ
出演:クロエ・グレース・モレッツ、マイケル・ペーニャ、コリン・ジョスト、ロブ・ディレイニー、ジョーダン・ボルジャー、ケン・チョン、ボビー・カナビイル、ニッキー・ジャム、リル・レル・ハウリー


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ダウト/嘘つきオトコは誰? 

主演の堀田茜は確かにかわいい。ただ、堀田茜には怒られるかもしれないが、なぜかバラエティー番組に出演しているときは、鼻が大きく見えて、その点でマイナス点をつけていた。カメラの具合なのだろうか、この映画ではそのアンバランス感がいい方向に作用していて、かわいさを引き立てているようだ。これがカメラを通さず、実際に目の前に立たれたとしたら、おそらくイチコロだ。嘘だってつきたくなるってものだ。
そしてデートである。もちろん場所は足立区の生物園である。ここの色とりどりのチョウが舞う温室で愛と夢を語る。そしてここをクリアしたら多摩動物公園の昆虫生態園にステップアップだ。

■ダウト/嘘つきオトコは誰? 2019年 日本映画
監督:永江二朗
原作:ボルテージ
脚本:鹿目けい子
主題歌:+α/あるふぁきゅん。『Break Karma』
出演:堀田茜、稲葉友、西銘駿、岩永徹也、佐伯大地、三津谷亮、藤田富、水石亜飛夢、牧田哲也、永山たかし、久保田悠来、鶴見辰吾、千咲、石田迪子、山田朝華、バンパイア・ローズ、田澤泰粋、近藤将正、岩田龍門、森りさ、佐藤ザンス、安藤彩、玲央バルトナー、松熊つる松、金時むすこ、小西麗菜、池田恵理、藤牧優花、原篤志、レン杉山、小島由、田中千空


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レット・ヒム・ゴー 

ケビン・コスナーとダイアン・レインから見たら孫を救う勇敢な祖父、祖母の物語だが、傍から見たら孫かわいさに前後の見境をなくした爺婆が一家皆殺しをして、おまけに爺のほうは相打ちで命を落とすというスキャンダラスな事件と見えることだろう。孫はあまりいい境遇とはいえなくても命の危険があったわけではないし、孫の母親はすでにその一家の嫁である。これが正義の戦いにはとうてい見えず、ダイアン・レイン贔屓の私としてもちょっと納得がいきがたい。
それにしても、ケビン・コスナーもダイアン・レインも年をとったものだ。といってもダイアン・レインはまだ50代半ば。祖母という役どころでそれ風にメイクをしていると考えたい。

■LET HIM GO 2020年 アメリカ映画
監督・脚本:トーマス・ベズーチャ
原作:ラリー・ワトソン『Let Him Go』
製作総指揮:ケビン・コスナー、ジョシュ・マクラフリン、ジェフリー・ランパート
キミ・アームストロング・スタイン
出演:ダイアン・レイン、ケビン・コスナー、レスリー・マンビル、ウィル・ブリテン、ジェフリー・ドノバン、ケイリー・カーター、ブーブー・スチュワート


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糸 

男女2人の長年にわたる淡い恋物語が描かれる。その男女を演じるのは菅田将暉と小松菜奈。この2人は以前には『溺れるナイフ』という共演作もあり、その息の合ったコンビ芸といえるまでに昇華したような演技には目をみはる。これだけのコンビネーションがあれば、2人の方向性をうまい具合に笑いのベクトルに変えられれば、『M-1グランプリ』に出場してもある程度のところまでいけるのではないかと思うほどだ。
だが、2人はこの撮影と前後して交際しはじめたともいわれる。となると、ネームバリューの大きさから考えると、どうしても話題はそちらに持っていかれがちだ。どうやら『M-1』出場は諦めたほうがよさそうである。

■糸 2020年 日本映画
監督:瀬々敬久
企画プロデュース・原案:平野隆
脚本:林民夫
Inspired by 中島みゆき『糸』
出演:菅田将暉、小松菜奈、斎藤工、榮倉奈々、山本美月、高杉真宙、馬場ふみか、倍賞美津子、永島敏行、竹原ピストル、二階堂ふみ、松重豊、田中美佐子、山口紗弥加、成田凌、石崎ひゅーい、片寄涼太、池田優斗、住友沙来、鈴木晋介、山上賢治、クロード・パトリック、飯田芳、じっこ、奥かおる、和田光沙、二ノ宮隆太郎、南出凌嘉、植原星空、稲垣来泉、中野翠咲、小倉一郎、吉岡睦雄、最上もが、奥野瑛太、髙橋里恩、古舘伊知郎、小笠原亘、横内すばる、小野晴子、小野暁世、小野菫、長野凪紗、畑山芽咲、島村煌翔、漆舘なつ、西山旺玄、彩芽れい、美咲伶、米盛有彩、ダンディ由輝、海老澤英紀、福田望、奥野智也、田邊健太、吉田興平、上間政志、眞境名結子、山崎大昇、木村淳、大橋千絵、マイケル小野、清水和義、吉田ひでみ、坂本優美花、脇田唯、中山紫乃、中山碧、由村鯨太、後藤未穂、中川湊斗、大久保綾人、井上詩依菜、中川陽葵、吉田琉音、村田結衣、村田梛菜、西原夏希、大谷泰聖、山下由里子、西原麻琵、巻口直哉


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ソニック/ザ・ムービー 

当初、公開された主人公ソニックの顔があまりにおかしいと批判が集まり、制作途中でありながら、もともとの顔に忠実なデザインに変更されたという、公開前にケチがついてしまった作品である。映画化となると、どこか原作とは差別化したいと気張ってしまうところがあるようで、こういうことはときおり起こり、そのまま我関せずと突っ走る場合と事態の終息をはかる場合があるが、今回は修正されたことで、終始イヤな気持ちで見ることにならないで済んだのは僥倖である。
だが、本作の見どころはそこではない。ジム・キャリーの怪演に尽きるといっていいだろう。妙な変顔で一世を風靡した感のあるジム・キャリーだが、着実にコメディー演技の力を蓄えていることは、このところの出演作を見て感じていたが、それがここでも証明された結果となった。

■SONIC THE HEDGEHOG 2020年 アメリカ映画
監督:ジェフ・フォウラー
製作:ニール・H・モリッツ、トビー・アッシャー、中原徹、伊藤武志
製作総指揮:里見治、里見治紀、前田雅尚、ナン・モラレス、ティム・ミラー
脚本:パット・ケイシー、ジョシュ・ミラー
出演:ジェームズ・マースデン、ティカ・サンプター、ジム・キャリー、ナターシャ・ロスウェル、ベン・シュワルツ


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ゲスト・ハウス 

家の庭にお客さんが泊まるためのゲストハウスがあるという文化が、日本ではいま一歩わかりにくいところである。そこに客ではない人が不法占拠している状態でありながら売買が成立してしまうということも、実際にあり得るのかどうか。ま、それはさすがに話を盛り上げるための設定であろうと思うが、そんなことがあってもおかしくないと思うほどに、ゲストハウスについては無知だ。
その実情について勉強しつつも、目を引くのは家主の妻、エイミー・ティーガーデン。どことなくダイアン・レインに似ているので、好感度は高い。こんな女性がいる家のゲストハウスであれば、無理やり住み着きたいとも思ってしまうほどだ。それに対して家主の旦那のほうはパッとしない。たとえば若いころのジム・キャリーだったとしたらと考えると、作品の質もグッとアップしたに違いない。さらにはゲストハウスに住み着いた男のほうも、ジム・キャリーのキャスティングで想像しても違和感がない。思わぬところでジム・キャリーの役者の幅を確認した次第である。

■GUEST HOUSE 2020年 アメリカ映画
監督:サム・マカロニ
脚本:シーン・ビショップ、トロイ・ダフィー、サム・マカロニ、
出演:リズ・カッツ、ミカエラ・フーバー、エイミー・ティーガーデン、ビリー・ゼイン、ポーリー・ショア、マイク・キャッスル、ボビー・リー、パンキン・ジョンソン、エリック・グリフィン、ルー・フェリンゴ・Jr.、アリシア・クーパー、ジェシー・ウォーレンス、エド・ベースマスター、イザベラ・サンチェス、トム・ウッドルーフ・Jr.、ブライアン・ガリンジャー、ウィロー・ヘール、ケンダール・ジェームズ、カリーナ・ジュンカー、デビッド・M. サンドバル・Jr.、レスリー・ウォルフ、ニッキ・リモ、カーリー・ビクトリア・ローズ、クリス・カッタン、サム・マカロニ


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私がモテてどうすんだ 

まだ芝居がちゃんとできない若手俳優が、まだ芝居がちゃんとできない高校の演劇部員を演じるとどうなるのか、という二重構造の構成が興味深い。そしてそこに展開されるのは、何が映画としての演技で、どれが演劇部員としての演技かさえもわからない、ごった混ぜの地獄絵図であった。
だから誰がモテようが、誰がどのように変身しようが、そこに作品の本質はなく、ただただ無駄な時間が消費されていくという不条理映画になっているといってもよく、それに加えて、ざわちんの不思議な存在感だけがクローズアップされるのであった。

■BOY'S PLEASE KISS HIM INSTEAD OF ME 2020年 日本映画
監督:平沼紀久
原作:ぢゅん子『私がモテてどうすんだ』(講談社『別冊フレンド』)
脚本:吉川菜美、福田晶平、渡辺啓、上條大輔、平沼紀久
主題歌:Girls2「私がモテてどうすんだ」
劇中歌:TM NETWORK「Get Wild」/ Girls2「JEWEL GIRL」
挿入歌:HAKUEI「KURENAI」/ W芹沼花依「私がモテてどうすんだ 花依ver.」/ 六見遊馬「私がモテてどうすんだ 六見ver.」/ Kyte「チュンチュンチュンって聴こえるよ」
出演:吉野北人、神尾楓珠、山口乃々華、富田望生、伊藤あさひ、奥野壮、上原実矩、坂口涼太郎、水島麻理奈、ざわちん、中山咲月、優希美青、宮崎秋人、戸田菜穂、鶴屋美咲、小川桜花、増田來亜、山口綺羅、石井蘭、山田慎覇、吉岡竜輝、伊藤ナツキ、本村雅哉、榎本和紗、入野來未、桧垣涼也、細井じゅん、朝間優、大畑優衣、成瀬隼、百瀬さつき、小野翼、百木達哉、菊地大輝、坂口莉乃、田浦希乃香、山中心花、大谷楽々、斉藤力、佐藤彩未、権藤結、野田真帆、山川翼、飯塚由起、照沼菜帆、宮川七海、新井大地、髙橋陽子、照沼瑠菜、内田妃香、飯塚葉月、小林真子、西ヶ谷朱香、川内優花、金子明日香、河野陽、大森瑶子、八木橋華月、立石莉子、浅倉智尋、小池千花、池田琴絵、安田咲穂


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犬鳴村 

小さいころ、犬が怖かった。基本的に意思が通じない相手であり、またやたらに噛みつくという認識のもと、単純に噛みつかれたら痛いからイヤだ、という感覚であり、それは今でもあることはあるが、はっきりとは表出しない。というのも野良犬もいなくなり、それほど犬の脅威を感じる状況に遭遇しなくなったからであろう。だが、これがもし外出すると往来に野良犬がウロウロしている状況になったら、狂犬病の可能性もあるので、また犬への恐怖が蘇ってくることだろう。
犬鳴村に行ったとしたら、そんな環境に四六時中おかれることになる。寝ているときも犬の遠吠えが一晩中聞こえていることだろう。睡眠不足になること確実だ。そして恐怖心も煽られつづけて精神的な不調を来すことになる。犬鳴村には行かないほうが賢明である。

■HOWLING VILLAGE 2019年 日本映画
監督:清水崇
原案:清水崇、保坂大輔、紀伊宗之
脚本:保坂大輔、清水崇
主題歌:MS.OOJA「HIKARI」
劇中歌:犬鳴村の民「ふたしちゃろ」
出演:三吉彩花、坂東龍汰、古川毅、宮野陽名、大谷凜香、奥菜恵、須賀貴匡、田中健、寺田農、石橋蓮司、高嶋政伸、高島礼子、海津陽、戸田昌宏、笹本旭、水木薫、室井響、草野大成、きづき、三船海斗、早瀬マミ、細井鼓太、小高かほる、日向丈、千歳ゆう、篠田果歩、山口奈緒、犬塚マサオ、兼松若人、高尾悠希、小牧那凪、吉田健悟、松林慎司、遠藤たつお、曽雌康晴、寺川里奈、久保樹莉亜、内藤心希、宇都宮千陽、石田亮介、中川まさ美、広川碧、比佐仁、菅原信一、西村喜廣、増本庄一郎、ジジ・ぶぅ、竜のり子、播田美保、星耕介、笹野鈴々音、安田ユウ、山本啓之、椿かおり、西田萌音、村上秋峨、白川紗江、三井彩加、浅野圭亮、中村昌樹、小林蓮奈


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STUBER/ストゥーバー 

日本でもこのところ一気に知られてきたウーバーで働く主人公が、ふとしたことから捜査する刑事のバディとなってしまう。そしてこの刑事が極度の近眼で、メガネを壊して視界が不明瞭という難が重なる。こんなに目が悪くて刑事になれるのだろうかという疑問はさておき、もし自分がこの巻き込まれた主人公の立場に追い込まれたら、確実に逃げるだろうと思うと、この事件解決まで刑事につきあった勇気をほめたい。
それにしても、この運転手は野口健に激似である。ウーバーの運転をしているからかろうじて別人とわかるが、山に登っていたら見分けがつかないだろう。いずれ野口健の伝記映画がつくられるときは、この俳優が野口健役に抜擢されることは間違いない。

■STUBER 2019年 アメリカ映画
監督:マイケル・ドース
脚本:トリッパー・クランシー
出演:クメイル・ナンジアニ、デイブ・バウティスタ、ミラ・ソルビノ、ナタリー・モラレス、イコ・ウワイス、ベティ・ギルピン、カレン・ギラン、レネ・モラン、アミン・ジョセフ、クリスティーネ・ホーン、メロディ・ペング、パトリシア・フレンチ、ブルーノ・ローズ、ロジャー・パヤノ、カイル・ジングラー、ロバート・ハービー、ノア・ベンジャミン、ジェニファー・マーシャル、ビクトリア・アナスタシー、マイケル・エンドーソ、スコット・ローレンス、ジェイソン・リーゴン、  ビンス・ピサーニ、マラチ・マリック、オースティン・ディロン、バネッサ・ジョルジ、クリス・ゴード、アポロ・GT、ジェイ・D. カチョー、チェルシー・ランバート、フィリップ・リン、ロイ・リューク、ジョシュア・アレン、オリビア・バレー、ジェームズ・ウィリアム・バラード、ノエル・キャメロン、ジェイソン・カートロン、ダスティン・コッフィー、ペイソン・デュラン、ダリン・フェラーノ、ハンス・メレッロ、ザラ・マクドゥエル、 シンシア・Q. マイナー、フランク・デビッド・モンロー、エドワード・パーカー、メイソン・パイク、ヘルナンド・ロドリゲス、クリス・ステイン、マービン・E. ウェスト


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