怪物はささやく 

木の怪物の3つの話はアニメで展開されるため、ホラーでありながらも、主人公と同い年くらいの子どもであれば怖がりながらも見ることができそうだ。そういう意味では多少子どもだまし的な部分もあるように感じるが、それでも映像のつくりがどこか郷愁をあおる面もあり、うまくはまれば引き込まれていくことだろう。残念ながら主役の子どもがあまりかわいくないので、自分はのめり込むほどにはならなかったが。
ただ3つの話は長い序章にすぎない。本当の話は、主役の男の子が話す4つめで語られるのだ。それは誰もが心のどこかに持っている闇に潜む真実であり、そこに光を当てられることで人間は成長していくのだろう。そう考えると、すでに38個目くらいの話を語っているように見えるシガニー・ウェーバーは成長しきっている。

■A MONSTER CALLS 2016年 アメリカ/スペイン映画
監督:J.A. バヨナ
原作:パトリック・ネス『怪物はささやく』(あすなろ書房)
脚本:パトリック・ネス
原作原案:シボーン・ダウド
出演:ルイス・マクドゥーガル、シガーニー・ウィーバー、フェリシティ・ジョーンズ、トビー・ケベル、ジェニファー・リム、ジェラルディン・チャップリン
声の出演:リーアム・ニーソン


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グッドモーニングショー 

チラシなどの雰囲気から、おそらく朝の生放送番組のドタバタを扱ったコメディー映画だろうと勝手に判断し、コメディー好きとしては楽しみにしていたのだが、いざ映画が始まってみると、残念ながらあまりハッピーな話ではないことがわかった。大方、テレビの人たちというのは脛に傷持つ流れ者と、自分の知り合いのテレビマンひとりを標本として勝手に思い込んでいるのだが、本作の主人公も過去に失敗を抱えている。それがラストの伏線ではあるのだが、終わってみると大した伏線ではない。
ところどころにコメディー的な要素はあるものの、全体の雰囲気をはね飛ばせるような勢いはなく、唯一、長澤まさみのコケティッシュな魅力が光る結果となった。芸達者で知られ、その芸達者ぶりがコントをつまらなくしていることに気づかない「さらば青春の光」の2人も出演しているが、本職にまざるとその芸もとたんに味のしないカルピスくらいに薄まってしまうのはおもしろい。

■GOOD MORNING SHOW 2016年 日本映画
監督・脚本:君塚良一
主題歌:KANA-BOON『Wake up』
出演:中井貴一、長澤まさみ、志田未来、池内博之、林遣都、梶原善、木南晴夏、大東駿介、濱田岳、吉田羊、松重豊、時任三郎、遠山俊也、小木茂光、上野なつひ、森脇英理子、折井あゆみ、松嶋亮太、小谷早弥花、北山雅康、川井つと、掛田誠、田鍋謙一郎、水谷あつし、渡辺真理、弥尋、佐藤恒治、青柳弘太、關文比古、原田裕章、鈴木豊、志野リュウ、永野典勝、越村友一、花戸祐介、細川洋平、大西礼芳、小柳心、須永祐介、たれやなぎ、大地泰仁、大津尋葵、東亜優、木竜麻生、田川可奈美、押田佐代子、澤田樹里亜、霜山多加志、天川真澄、山田望叶、岡田吉弘、森田哲矢、伽代子、東口宜隆、中谷仁美、柳家東三楼、藤原美菜子、杉山明子、山口奈緒、福田敦子、安達優菜、藤井亜紀、氷上佳代子、加藤桃子、星野亘、井之上美紅、増田千夏


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キング・アーサー 

アーサー王の伝説は誰もが知っていることだろう。そのなかでもとくに有名なのがエクスカリバーの名で記憶される石に刺さった剣だ。この話はいろいろなところでその姿を変えながら現在まで転用されているので、アーサー王が著作権を主張したら莫大な著作権料が入ってくることだろう。
タイトルは「キング・アーサー」であるが、物語の主となるのは実質、このエクスカリバーである。現にこれまでの映画化作品でも「エクスカリバー」もしくは「王様の剣」というタイトルがつけられたものが4、5作品ある。かたや「アーサー王」は過去2004年に1作『キング・アーサー』があるのみである。まさにエクスカリバーの強大な力が現代にも及ぼしている証左といえようか。

■KING ARTHUR: LEGEND OF THE SWORD 2017年 イギリス/オーストラリア/アメリカ映画
監督:ガイ・リッチー
製作:アキバ・ゴールズマン、ジョビー・ハロルド、トーリー・タネル、スティーブ・クラーク=ホール、ガイ・リッチー、ライオネル・ウィグラム
原案:デビッド・ドブキン、ジョビー・ハロルド
脚本:ジョビー・ハロルド、ガイ・リッチー、ライオネル・ウィグラム
出演:チャーリー・ハナム、ジュード・ロウ、アストリッド・ベルジュ=フリスベ、ジャイモン・フンスー、エイダン・ギレン、エリック・バナ、キングズリー・ベン=アディル、クレイグ・マクギンリートム・ウー、ニール・マスケル、フレディ・フォックス、アナベル・ウォーリス、ブルー・ランドー、ミカエル・パーシュブラント、ポッピー・デルビーニュ、デビッド・ベッカム、ケイティー・マクグラス、ジャッキー・エインズリー、ミリー・ブレイディ、ロレイン・ブルース、エリーヌ・パウエル、ハーマイオニー・コーフィールド、マイケル・マケルハットン


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RANMARU/神の舌を持つ男 

まったくお勝手な、レビューともいえない文章の羅列によって、みなさまのお時間を奪うことに罪悪感を感じているというわけでもないのだが、それでもさっーと通りすぎていただきたいという思いがあるので、アップする文章の塊はできるだけ短く(簡潔ではない)することにしている。その文字数を考えると、本作の正式なタイトルを記すだけで、ほぼその字数に達してしまうが、書かないわけにはいかない。すなわり『RANMARU 神の舌を持つ男 酒蔵若旦那怪死事件の影に潜むテキサス男とボヘミアン女将、そして美人村医者を追い詰める謎のかごめかごめ老婆軍団と三賢者の村の呪いに2サスマニアwithミヤケンとゴッドタン、ベロンチョアドベンチャー! 略して…蘭丸は二度死ぬ。鬼灯デスロード編』である。
そして内容に関しては必然的に短くなるが、ドラマで「うざい」と言われて人気のなかった甕棺墓光ちゃんだが、自分はあのノリは嫌いじゃない。というよりけっこう好きであると告白しておきたい。

■RANMARU 神の舌を持つ男 酒蔵若旦那怪死事件の影に潜むテキサス男とボヘミアン女将、そして美人村医者を追い詰める謎のかごめかごめ老婆軍団と三賢者の村の呪いに2サスマニアwithミヤケンとゴッドタン、ベロンチョアドベンチャー!略して…蘭丸は二度死ぬ。鬼灯デスロード編 2016年 日本映画
監督・原案:堤幸彦
脚本:櫻井武晴
主題歌:坂本冬美『女は抱かれて鮎になる』
出演:向井理、木村文乃、佐藤二朗、岡本信人、渡辺哲、矢島健一、春海四方、落合モトキ、永瀬匡、中野英雄、市原隼人、黒谷友香、財前直見、木村多江


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ワンダーウーマン 

ワンダーウーマンは粘土からつくられたと劇中で彼女自身が発言しているが、その後、ゼウスの娘であったという事実も告げられる。いずれにしろ、アマゾン族の王女であり、いわゆる神話の世界の人物と目される。『アベンジャーズ』でもマイティ・ソーが神話世界の存在であり、現代科学の粋を集めたアイアンマンとの共存に違和感を覚えたものだが、それと同じことがこちらDC系でも起こることになる。すなわち、すでに公開されている『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』や次の作品に予定される『ジャスティス・リーグ』におけるアーマースーツに身を包んだバットマンとの共存だ。しかもそこには他惑星の異星人であるスーパーマンも加わるというのだから、どんなケミストリーが起こるのか。しょせんはマンガの世界といえども、実写版になるからこその変化に期待したい。
なお、本作ではその序章的な位置づけで、ダイアナ・プリンセスがいわゆる「ワンダーウーマン」になるまでが語られる。とくにセミスキラでの少女時代のダイアナのかわいさは必見。また、ロンドンに出てきてからのクリス・パインとのかけ合いも、「異文化接触もの」として楽しむことができる。

■WONDER WOMAN 2017年 アメリカ映画
監督:パティ・ジェンキンス
キャラクター創造:チャールズ・モールトン
原案:ザック・スナイダー、アラン・ハインバーグ、ジェイソン・フュークス
脚本:アラン・ハインバーグ
出演:ガル・ガドット、クリス・パイン、コニー・ニールセン、ロビン・ライト、デビッド・シューリス、ダニー・ヒューストン、エレナ・アナヤ、ユエン・ブレムナー、サイード・タグマウイ


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スプリット 

一人2役、3役を演じ分けるコントでは、たいていは袖に引っ込んで服やかつら、ヒゲなどを替えて出てくるが、そのうちにその入れ替わり速度が速くなっていき、女装にヒゲなどと扮装がまざってきて奇天烈なスタイルになっていくことで笑いを誘う。本作の23もの人格を持つ主人公は、それをうまく分けて演じて(?)いるようだが、そのうちに多重人格が治ってくるに従って、その過程で上記のようなコントの状態に陥らないのだろうか。
X-MEN』で若かりしころのプロフェッサーXがスキンヘッドになるところまでを演じたが、その禿頭状態をうまい具合に本作につなげて利用したのだろうか。
なお、シャラマン監督は今回も登場。もう少しわかりにくく出演すればヒッチコックの跡を継ぐものとなれるのではないか。

■SPLIT 2017年 アメリカ映画
監督・脚本:M. ナイト・シャマラン
出演:ジェームズ・マカボイ、アニャ・テイラー=ジョイ、ベティ・バックリー、ジェシカ・スーラ、ヘイリー・ルー・リチャードソン


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ワイルド・スピード/ICE BREAK 

「ワイルド・スピード」シリーズの8作目であり、最終章3部作の1作目にあたるとのこと。つまりはこのあと2作の予定があり、全部で10作のシリーズになる。それだけ続けられるほどの需要があるということだ。自分は最初のほうを見ていないので、そこまでの思い入れが醸成されていないのが残念だ。
そのため、本シリーズでは美しい女性陣を愛でることが第一の目的となる。とくに本作ではシャーリーズ・セロンがひときわ美の輝きを放っており、ほかの女性が霞んでしまうほどである。
ではストーリーを支える男性陣は、というと、主役のタフガイ、ヴィン・ディーゼルは、ジェイソン・ステイサムやドウェイン・ジョンソンが出てくると、完全に禿頭のお株を奪われる。なぜ同じ容貌の3人を並べたのであろうか。どう考えても、マヌケなひょうきん顔のヴィン・ディーゼルが引き立て役になってしまうことはキャスティングの時点でわかりきっていたはずなのだが。

■THE FATE OF THE FURIOUS 2017年 アメリカ映画
監督:F. ゲイリー・グレイ
脚本:クリス・モーガン
出演:ビン・ディーゼル、ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム、ミシェル・ロドリゲス、シャーリーズ・セロン、スコット・イーストウッド、カート・ラッセル、ヘレン・ミレン


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子連れじゃダメかしら? 

どうやら向こうでは売れ筋らしいアダム・サンドラーだが、はたしてコメディアンとしてどのように評価していいのか迷うことが多い。それでもなにかしらの期待をして「今度こそは」と見たりもするが、軒並み期待外れの結果に終わるのである。
本作もまた結果は同じであった。舞台を旅行先のアフリカに設定する新味はあったが、それも効果を発揮することはなくエンディングを迎えた。こうなると、こちらの受け取り方の問題のような気もしてくるほどに「ことごとく」である。

■BLENDED 2014年 アメリカ映画
監督:フランク・コラチ
製作:マイク・カーツ、アダム・サンドラー、ジャック・ジャラプト
脚本:イバン・メンシェル、クレア・セラ
出演:アダム・サンドラー、ドリュー・バリモア、ケビン・ニーロン、テリー・クルーズ、ウェンディ・マクレンドン=コービ、ジョエル・マクヘイル、ジェシカ・ロウ、ベラ・ソーン、エマ・ファーマン、ブラクストン・ベッカム、アリビア・アリン・リンド、シャキール・オニール、ジャッキー・サンドラー、サニー・サンドラー、セイディ・サンドラー


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デッド・ノート 

劇場公開時には『デス・ノート』とあけすけにパクったタイトルをつけていたようで、もしかしたら日本の『DEATH NOTE』と勘違いして劇場に入った人もいるかもしれない(といっても、もしそのような人がいたら、相当にオマヌケなやつなので、一概に「タイトルが悪い」とは責められないが)。
DVD発売時に改題して『デッド・ノート』とされたが、それでもどこか「デスノート」と似通っているので、やっぱり間違って購入もしくはレンタルした人もいるかもしれない(それもまたオマヌケなやつである)。
日本中を探せば、もしかしたら「『デス・ノート』で公開されたときに間違って見ちゃったというのに、『デッド・ノート』でDVDが発売されたときにも買っちゃった人」というのが1人くらいはいるかもしれない。

■LET US PREY 2014年 イギリス/アイルランド映画
監督:ブライアン・オマリー
脚本:フィオナ・ワトソン、デビッド・ケアンズ
出演:リーアム・カニンガム、ポリアンナ・マッキントッシュ、ダグラス・ラッセル


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ゾンビ・ガール 

数多あるゾンビ映画のなかでもコメディー部門の作品であるから、それほど怖くはない。しかもゾンビとなる主人公の彼女が美人で、ゾンビとなったあともゾンビメイクもむしろオシャレに見えてくる。もうひとりの彼女も肉感的で悪くないのだが、自分の好みとしては、このゾンビガール。何の気なしに見たものであったが、思わぬ拾いものをした気分である。
この女性、アシュリー・グリーンは、すっかり忘れていたが、調べてみると、『アパリション—悪霊—』で主役を務めていた女性。当該の記事でも「可憐」と褒めているので、私の好みの軸がブレていないことが証明されたのであった。

■BURYING THE EX 2014年 アメリカ映画
監督:ジョー・ダンテ
出演:アントン・イェルチン、アシュリー・グリーン、アレクサンドラ・ダダリオ、オリバー・クーパー、、アーチー・ハーン3世、ジュリア・マルセーズ、ディック・ミラー、アレクサンドラ・ビノ、マーク・アラン、トモコ・カリーナ、エリカ・ボウイ、パンディー・スーサイド、ウエィドリン・ランドリー、ロンドン・メイ、カティ・ロス、ミンディ・ロビンソン


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泥棒は幸せのはじまり 

いつの間にかがっちりと主役を張れるようになったメリッサ・マッカーシー。その見るからにコメディエンヌであるコロコロとした体躯を存分に生かすことで笑いにつなげる。もっとも彼女のシリアス演技はちょっと想像できない。真面目な顔をしていたとしても、この映画のようにこちらを欺していて、裏の顔では舌を出していると思ってしまうことであろう。
対するは、こちらもコメディー畑で活躍するジェイソン・ベイトマン。彼はシリアスな映画にも出ているようではあるが、やはりこの手のヤラレ役がお似合いである。ちょっと調べてみたら、子役のころにあの『大草原の小さな家』に出演していたようだ。みな、「あのかわいかった子が」と思っているのだろう(私はその小さいころを知らないが)。それにしても長いキャリアである。

■IDENTITY THIEF 2013年 アメリカ映画
監督:セス・ゴードン
製作:スコット・ステューバー、ジェイソン・ベイトマン、パメラ・アブディ
原案:ジェリー・イーテン、クレイグ・メイジン
脚本:クレイグ・メイジン
出演:ジェイソン・ベイトマン、メリッサ・マッカーシー、ジョン・ファブロー、アマンダ・ピート、ティップ・“T.I.”・ハリス、ジェネシス・ロドリゲス、モリス・チェスナット、ジョン・チョー、ロバート・パトリック、エリック・ストーンストリート


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ガラスの仮面ですが THE MOVIE/女スパイの恋!紫のバラは危険な香り!? 

美内すずえによる1976年から続く超大作漫画『ガラスの仮面』からあまりにスピンしたスピンオフアニメであり、そのテレビ放送からのまさかの映画化である。アニメといっても、実際に見てみると、極端に動きが少なく、「ほとんど動かないアニメ映画」という新たなジャンルを形成するのではないかと思うほどである。
もうひとつ、新味とするならば、このクオリティーで「THE MOVIE」と銘打つ勇気である。その心意気に逆に感動するとでも言ってもらいたいのかもしれないが、断じて言わん。

■ガラスの仮面ですが THE MOVIE/女スパイの恋!紫のバラは危険な香り!? 2013年 日本映画
監督:谷東
演出:篠原由佳里
原作:美内すずえ
主題歌:高見沢俊彦
声の出演:中根久美子、白石晴香、高橋伸也、後藤ヒロキ、葉山いくみ、FROGMAN、高見沢俊彦


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言の葉の庭 

靴職人を志している高校生の男子と、その高校の古典の先生との、雨を媒介した湿っぽい恋物語である。高校生同士であれば、レモン色の淡い恋愛ストーリーで納得して飲み込めるが、相手が12歳年上の27歳の先生となると、その様相はまったく変わってくる。一般的に27歳となると、下世話な話、ちょうどいい脂の乗り加減と解釈することができる。そして12歳差の年の差カップルとなれば、どうしてもプラトニックで終わるのは納得がいかない。
つまり、何かしら靴職人および古典の先生は現実世界においても多大なる自制心の持ち主であるという大前提が伏線として必須である。

■言の葉の庭 2013年 日本映画
監督・演出・撮影監督・原作・脚本・絵コンテ・編集:新海誠
脚本協力:松田沙也
キャラクターデザイン・作画監督:土屋堅一
美術監督:滝口比呂志
色彩設計:三木陽子、新海誠
音響監督:山田陽
エンディングテーマ:秦基博『Rain』
声の出演:入野自由、花澤香菜、平野文、前田剛、寺崎裕香、井上優、潘めぐみ、小松未可子、早志勇紀、星野貴紀、関根航、水野理紗、下崎紘史、石嶋久仁子、村田太志、田所あずさ


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スマーフ 2/アイドル救出大作戦! 

悪者の魔法使いであるガーガメルはとんでもないやつである。なぜならスマーフ村でただひとりの女性でアイドルとして君臨するスマーフェットを誘拐してしまうのだから。現在の猫も杓子もアイドルとなり得たり、ひとつのグループに48人もいるうじゃうじゃ系のアイドルとはわけが違う。ただひとりだ。しかもほかには女性がいないという。この一大事中の一大事にスマーフたちは立ちあがる。これで立ちあがらなければ、いつ立ちあがるのだというような事態である。
ここにスマーフェット救出大作戦が決行される。もし失敗すれば一族は滅亡する。生存を懸けた大決戦がいま始まる。

■THE SMURFS 2 2013年 アメリカ映画
監督:ラージャ・ゴスネル
脚本・原案:キャリー・カークパトリック、デビッド・ロン、ジェイ・シェリック、J. デビッド・ステム、デビッド・N. ワイス
出演:ニール・パトリック・ハリス、ジェイマ・メイズ、ハンク・アザリア、ソフィア・べルガラ、クリスティナ・リッチ、クリストファー・ミンツ=プラッセ、アントン・イェルチン、ブレンダン・グリーソン、アラン・カミング、ケイティ・ペリー、フレッド・アーミセン、ジョージ・ロペス、J.B. スムーブ、トム・ケイン、ジョナサン・ウィンタース、ベアトリス・ローゼン、リル・ウェイン、パトリック・サボンギ、ミレーヌ・ロビック、ジョン・オリバー、ナンシー・オデル、アレックス・マーティン、ジェームズ・A. ウッズ、エリカ・ローゼンバウム、ルース・チャーン、バネッサ・マツイ、ナオミ・フェレネッティ、カリム・バービン、ジュリアン・バプティスト


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ラブ・パンチ 

見ようと思って入手したにもかかわらず、ほかの新作ものや興味を引く作品を優先して見ていたため、だいぶ滞っていた本作をやっと鑑賞。つまりはそれまでは見ようと思ったにもかかわらず、「お年寄りカップルのラブコメ」に期待値があまり高くなく手が伸びなかったのである。しかし、その期待値の低さゆえか意外な拾いもので、これだけおもしろいのであればもっと早くに見ればよかったと悔やみもしたほどである。
元007のピアース・ブロスナンと、自分好みのエマ・トンプソン(もともとは彼女が出ているために見ようと思ったのだった)のコンビによるスパイ顔負けの潜入劇はもとより、2人に協力した夫婦の旦那の謎に包まれた過去の経歴(まさに007)がだんだんに披露されるが、彼でスピンオフをつくることを考えてもいいのではないかと思わせる。

■LOVE PUNCH 2013年 フランス/イギリス映画
監督・脚本:ジョエル・ホプキンス
出演:ピアース・ブロスナン、エマ・トンプソン、ティモシー・スポール、セリア・イムリー、ルイーズ・ブルゴワン、ロラン・ラフィット


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ノーベル殺人事件 

ノーベル賞に付随する巨大な利権を考えれば、実際にあってもおかしくはない事件である。いや、あまりおおやけにされていないだけで、すでにこの手の事件が起こっており、やはり大きな力で隠蔽工作がはかられているのかもしれない。もちろん、その被害者は、本作のようなきれいなおばちゃんではないかもしれないので、テレビ映え、映画映えを考慮した結果かもしれない。それらを含めてすべてががショービジネスの世界だ。
ただそのきらびやかな世界と家庭は別だ。その家庭の問題が解決されていないのは、明らかに中途半端である。

■NOBELS TESTAMENTE / NOBEL'S LAST WILL 2012年 スウェーデン映画
監督:ペーテル・フリント
原作:リサ・マークルンド
脚本:ペニッラ・オリェルンド
出演: マリン・クレピン、ビョーン・シェルマン、レイフ・アンドレー、カイサ・エルンスト、エリック・ヨハンソン、ペール・グラフマン


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バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所 

2012年という比較的最近の作品でありながら、時代設定の意識からなのか、技術的な未熟からなのかはわからないが、妙に古い映画のようである。もちろん、その狙いが成功していれば、これらの疑問は霧散しようけれども、その余計な部分が気になるのは本編に気持ちが入り込んでいないからである。
もっとも「おもしろい」か、「おもしろくないか」という感想は人それぞれであろうし、その「おどろな雰囲気」のみを怖がれば(つまりは楽しめれば)、それだけで映画の役目は十分に果たしているといえるのであろう。

■BERBERIAN SOUND STUDIO  2012年 イギリス映画
監督・脚本:ピーター・ストリックランド
出演:トビー・ジョーンズ、 コジモ・ファスコ、 アントニオ・マンチーノ、ファトゥマ・モハメド、サルバトーレ・リ・カウジ、キアラ・ダンナ、トニア・ソティロプールー


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彼女はパートタイムトラベラー 

この映画はタイトルからすればSF映画で、あちらこちらにタイムスリップしてタイムパラドクス的な事件を起こしたり解決したりしていくという、かなりおもしろそうなストーリーが想像できるのだが、実際はそうではない。SF映画かどうかさえ判然としないのは、時間旅行をしないばかりか、まがいものとしてもタイムマシンさえ登場しないのである。それは最後の最後に画面に姿を現すが、けっきょくソレが本物か偽物かという点だけに収斂されるストーリー仕立てだ。
だが考えてみると、時代設定はよくわからないが、タイムトラベラーを名乗る男が年代物の黄色いフェアレディZを乗りまわしているのは、ある意味、そのフェアレディZがタイムマシンであるという意味でもあったのかもしれない。

■SAFETY NOT GUARANTEED 2012年 アメリカ映画
監督:コリン・トレボロウ
製作:マーク・タートルトーブ、ピーター・サラフ、ステファニー・ランホフ、デレク・コノリー、コリン・トレボロウ
脚本:デレク・コノリー
出演:オーブリー・プラザ、マーク・デュプラス、ジェイク・ジョンソン、カラン・ソーニ、ジェニカ・バージェレ、クリステン・ベル、ジェフ・ガーリン、メアリー・リン・ライスカブ


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21ジャンプストリート 

本作を見る前に『22ジャンプ・ストリート』を見てしまったのは、ふだんは電車や行列店などで「順番を守れ」と憤っている自分としては不覚の視聴であった。そのことは『22』のほうで嘆いて、深く反省もしているが、振り返ってばかりでは未来はない。そこでその失点を取り返すために本作を見るに至ったのだが、コメディーといえど、そのように使命を帯びてなかば義務的に見たのでは、その気持ちが邪魔をしておもしろみが半減してしまうのであった。
しかも、レビューのアップはつい先日であっても、『22』を見たのはもう1年以上も前のことであり、その内容はほとんど覚えていないため、新作と旧作の比較もできないのであった。

■21 JUMP STREET 2012年 アメリカ映画
監督:フィル・ロード、クリストファー・ミラー
原作:パトリック・ハスバーグ(TVシリーズ)、スティーブン・J. キャネル(TVシリーズ)
原案:マイケル・バコール、ジョナ・ヒル
脚本:マイケル・バコール
出演:ジョナ・ヒル、チャニング・テイタム、ブリー・ラーソン、デイブ・フランコ、ロブ・リグル、アイス・キューブ、ダックス・フレイム、クリス・パーネル、エリー・ケンパー、ジェイク・ジョンソン、ニック・オファーマン、ホリー・ロビンソン・ピート、ジャスティン・ハイアーズ、ジョニー・デップ、ピーター・デルイーズ


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サイレント・ハウス 

サスペンス映画というものは、怖がる女性がかわいければかわいいほど、見る側のリビドーがアップすることは間違いない。これが男女ペア、ましてや男子のみなどというキャスティングだったとしたら、その気持ちはダダ下がりになる。そういう意味では、本作は正当な怖い映画といえるだろう。
最終的なオチの解釈は見る人によって違うだろうが、ある意味、夢オチ的なエピローグ(念のために書いておくと「夢オチ的」であって「夢オチ」ではない。テーマ的にあからさまに書くのを避けた結果の表現である)が納得いけば、それなりに楽しめる一作である。

■SILENT HOUSE 2011年 アメリカ映画
監督:クリス・ケンティス、ローラ・ラウ
製作:アニエス・メントレ、ローラ・ラウ
脚本:ローラ・ラウ
出演:エリザベス・オルセン、アダム・トレーズ、エリック・シェファー・スティーブンズ、ジュリア・テイラー・ロス、ヘイリー・マーフィ


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モールス 

いじめられ少年と不幸な身の上の少女のいたいけなラブストーリーかと思いきや、である。内容をまったく把握せずに鑑賞に臨んだので、そのギャップは衝撃であった。考えてみれば、確かに雪の道で裸足でも寒くないという少女は異常であり、そこからそのおかしな状況がジワジワとしみ出してくる展開はラブから恐怖に変わる。
いじめは社会的問題ではあるが、そのいじめられる側の後ろ盾が彼女のような存在であれば、いじめはなくなると安易に思いがちだが、いじめる側といじめられる側の立場が逆転したに過ぎない。この問題は人間の根源的な部分にまで触れることになるので、どこまでも深い。

■LET ME IN 2010年 アメリカ映画
監督・脚本:マット・リーブス
原作:ヨン・アイヴィデ・リンドクビスト『MORSE―モールス―』(ハヤカワ文庫)
オリジナル脚本:ヨン・アイビデ・リンドクビスト
出演:コディ・スミット=マクフィー、クロエ・グレース・モレッツ、イライアス・コティーズ、リチャード・ジェンキンス、カーラ・ブオノ、サーシャ・バレス、ディラン・ケニン、クリス・ブラウニング、リッチー・コスター、ディラン・ミネット、ジミー・ジャックス・ピンチャク


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イン・ザ・ダークネス 

主演はアンバー・ハード、いまや言わずと知れた「元ジョニー・デップ夫人」だが、この当時は知名度もなく、主演でありながらその程度の扱いであることが見て取れる。それはたとえば、ただスタイルがいいモデル的体型のためのキャスティングであることを証明するかのように、海辺でもないところで水着姿になって日光浴をするというサービスカットがあることでもよくわかる。
また、ストーリーも、怪しさ満点の人物がけっきょくのところ犯人であり、味方のイケメンは通常であればロマンスが生まれそうなところだが、最後に殺されてしまうという、間の抜けた筋立て。
自分が彼女を認識したのは、この翌年に日本公開された『ドライブ・アングリー3D』であった。とにかく足の長いきれいなお姉ちゃんという印象しか残っていないが、それだけで十分だったわけである。

■AND SOON THE DARKNESS 2010年 アメリカ/フランス/アルゼンチン映画
監督:マルコス・エフロン
脚本:ジェニファー・ダーウィングソン、マルコス・エフロン
オリジナル脚本:ブライアン・クレメンス、テリー・ネイション
出演:アンバー・ハード、オデット・ユーストマン、カール・アーバン、アドリアナ・バラーサ


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書道ガールズ!!/わたしたちの甲子園 

このところ流行りもののような学園文化系クラブを舞台にしたスポ根(文化根か)作品である。このようなものは最近の流行りなのであろうか。それとも本来のスポーツをメインとしたものは題材として使い倒してしまったがために、新たに非スポーツにその触手を伸ばしていると考えればいいのだろうか。
主演は成海璃子。すでに6年前ではあるが、その容貌は今とあまり変わらない。それは成長していないというよりも、このころから「できあがっていた」と考えるべきであろう。このあとの変化が楽しみである。

■書道ガールズ!!/わたしたちの甲子園 2010年 日本映画
監督:猪股隆一
脚本:永田優子
出演:成海璃子、山下リオ、桜庭ななみ、高畑充希、小島藤子、森崎ウィン、森岡龍、坂口涼太郎、市川知宏、朝加真由美、おかやまはじめ、金山一彦、山田明郷、ト字たかお、なんしぃ、諏訪部仁、松平千里、合田絢子、橘花梨、羽鳥慎一、山本剛、仁也、冨田佳孝、井川人司、玉置友博、高橋信一郎、岡村龍樹、岡村知樹、杉本湖凛、藤井美緒、、山本舞衣子、宮崎美子、森本レオ、織本順吉、金子ノブアキ、石原裕子、中尾仁美、山内さゆり、大野彩子、関口遥、斎藤望、中里千春、金子優花、佐藤晶子、田中美里季、小島香奈子、高橋真央、菊池優希、長谷川詩歩、玉川友梨、小西真衣、樫又彩、栗原淳子、寺尾つむぎ、渡辺早智、三木彩花、松木夢美、近藤友希、村上綾香、小林梨紗、藤原愛、松下弥生、新井利佳、松崎咲良


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マン・オン・ワイヤー 

2015年の映画『ザ・ウォーク』を見たときは、本作は未見であった。今回、機会があり鑑賞。フランスの大道芸人で、綱渡りを得意とするフィリップ・プティ。1974年にワールド・トレード・センターのツインタワーのあいだを渡る前にはパリのノートルダム大聖堂(1971年)やシドニー・ハーバーブリッジ(1973年)を渡り、いずれも警察に捕まっている。要するに無許可で建物に侵入して綱渡りをするので、偉業達成後は必ず御用となるのだ。こうなると偉業なのかどうなのかはわからない。
そして1974年に今はなきWTCを渡ることになる。この経緯は再現フィルムとプティ本人や関係者のインタビューによって語られるが、実際の映像はない。今だったら少なくとも誰かが携帯で動画を撮影したであろうが、あるのは数枚の写真のみ。そのため、残念ながら『ザ・ウォーク』を見たときの背筋ゾクゾク感は味わえなかった。

■MAN ON WIRE 2008年 イギリス映画
監督:ジェームズ・マーシュ
原作:フィリップ・プティ
出演:フィリップ・プティ、ジャン=ルイ・ブロンデュー、アニー・アリックス、ジム・ムーア、マーク・ルイス、ジャン=フランソワ・ヘッケル、バリー・グリーンハウス、デビッド・フォアマン、アラン・ウェルナー


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秒速5センチメートル 

ほのぼのとした、しかも酸っぱい思い出的な1作目「桜花抄」から、2作目「コスモナウト」を通して3作目「秒速5センチメートル」に至ると、どうもこの主役の遠野貴樹というやつが鼻持ちならない男であるように感じてくる。これだけ女子たちが思いを寄せているというのに、なぜにそんなにもったいない扱いをしているのか。端整な顔立ちをもっと武器にしていろいろとできるというのに。寄ってくる女子もみな、底抜けにかわいいじゃないか。
もっとも私は、こういうアニメ顔が得意ではないので、もしこれとそっくりの顔をした女性が寄ってきたら確実に逃げるだろうけど。

■秒速5センチメートル 2007年 日本映画
監督・演出・絵コンテ・原作・脚本・キャラクター原案・美術監督・色彩設計・音響監督:新海誠
アニメーション制作:新海誠、コミックス・ウェーブ・フィルム
キャラクターデザイン・作画監督:西村貴世
主題歌:山崎まさよし『One more time, One more night』
声の出演:水橋研二、近藤好美、花村怜美、尾上綾華


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転校生—さよなら あなた— 

今をときめく蓮佛美沙子の初主演作品である。いや、蓮佛美沙子が「今をときめく」という冠に合っているかどうかの判断は人それぞれかもしれない。けっしてときめいていないわけではないけど、あえていうほどときめいているかといえば、その自信は揺らぐ。それでも私のようなファンにとっては、十分にときめいているし、これからもときめき続けてほしいと願う存在である。
そしてその彼女のときめきの源泉までさかのぼる作品だ。この見どころはひとつ。つまり、蓮佛美沙子になりたいか否かという命題である。私は前述の通り、彼女のファンでもあるので、あえて「なりたくない」と答えたいが、それでもちょっとなってみたい。

■転校生—さよなら あなた— 2007年 日本映画
監督・潤色・撮影台本:大林宣彦
原作:山中恒『おれがあいつで あいつがおれで』(角川文庫)
脚本(ベーシック・プラン):大林千茱萸、山内健嗣
脚本:剣持亘、内藤忠司、石森史郎、南柱根、大林宣彦
主題歌:寺尾紗穂『さよならの歌』
出演:蓮佛美沙子、森田直幸、清水美砂、厚木拓郎、寺島咲、石田ひかり、田口トモロヲ、窪塚俊介、関戸優希、高木古都、斉藤健一、原舞歌、根岸季衣、中原丈雄、細山田隆人、高橋かおり、勝野雅奈恵、小形雄二、林優枝、吉行由実、小林かおり、宍戸錠、山田辰夫、入江若葉、小林桂樹、犬塚弘、古手川祐子、長門裕之、金岡翼、内藤忠司、大野めぐみ、高山みどり、原田さおり、山本早希子、山岸舞、羽生田聡美、高橋沙也加、小林由花莉、小森美里、田村みな美、広田悠、西山由香里、成田香南子、小柳綾、西山弥生、小林さゆ里、岡村菜緒、高野渚、井出ゆき乃、駒村瑞穂、和田佳菜子、夏目幸吉、久保田杏奈、中澤明香、柳澤萌子、篠崎紗奈江、青木聡、春原美紀、羽田ブライアン、赤沼愛、宮澤芳野、土井麻美、片桐春奈、原田めぐみ、佐々木葉月、百合ゆり恵、関千恵子、松崎優佳、上原きよみ、丸山今子、高野かず江、服部文子、松木彩乃、染谷莉歩、橋爪美春、宮崎麻里代、清水友美、丑沢菜摘、剣持結花、中山ゆかり、宮下郁子、小林安奈、都筑舞、高田響、田中はるこ、中山千春、塩入美雪、宮本恵美、片岡真琴、山下美沙子、月岡梓、笠原良太、関崎舞、市川結美、轟隼人、石川竜之介、松本万里、伊藤杏子、宮本恵美、斉藤絹子、石井典子、入山登志子、今井仁子、篠原裕子、倉島房江、山口正子、吉岡美千代、伊藤一葉、岡村プー


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その土曜日、7時58分 

監督デビュー作『12人の怒れる男』で一躍脚光を浴びたシドニー・ルメット、その長きにわたるキャリアの締めくくりとなる遺作。開巻いきなりの激しいお色気シーンで一気に引き込まれたのは、おそらく監督の罠にはまったということであろう。予備知識なく見はじめていたので、その女性が私の好きな女優のひとりであるマリサ・トメイであることがわかったのは行為終了後。その後、イーサン・ホークとのシーンでも肌をさらけ出し、その脱ぎっぷりのよさを見せつけられた。
しかし、本作はそれだけで引っぱるようなものではなかった。時間軸をタイムループもののSF映画のように複層的に構築し、偶然に偶然が重なった不幸(といっても、それを行うに至ったのは必然だったが)を見事に描き出す。そしてそれは家族の物語であった。
ハンク(イーサン・ホーク)とジーナ(マリサ・トメイ)のその後が描かれておらず、もしかしたらこの2人がまた、というような想像をして余韻を楽しむこともできる。

■BEFORE THE DEVIL KNOWS YOU'RE DEAD 2007年 アメリカ/イギリス映画
監督:シドニー・ルメット
脚本:ケリー・マスターソン
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、イーサン・ホーク、マリサ・トメイ、アルバート・フィニー、ブライアン・F. オバーン、ローズマリー・ハリス、マイケル・シャノン、エイミー・ライアン、サラ・リビングストン、アレクサ・パラディノ、ブレイン・ホートン、アリヤ・バレイキス


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Knock Knock/ノック・ノック 

じつをいうと、2015年のキアヌ・リーブス主演映画『ノック・ノック』と間違えて鑑賞したのだった。 最初はそれと気づかずに見ていたのだが、きれいなお姉さんは出てくるものの、肝心のキアヌが登場しないので、「やけにもったいぶるな」とまで思っていたのである。が、自主制作レベルのカットに加えて、あまりにグロテスクな殺人シーンが続き、さすがにこれは違うのではないかと気づいたときは、すでにストーリーも中盤にさしかかったところだったので、そのまま最後まで見通してしまった。
血が飛び散るスプラッター感満載の残酷な場面はあまり得意ではないので、おそらく勘違いをしなければ食指もピクリとも動かない作品だが、目的とは異なる映画だと気づいたあとも見つづけたのは、出てくるお姉さん方が美麗であったことによる。そのなかでも捜査官のお姉さんの脚に見惚れてしまった。その見たくもない映画を1時間半ばかり引きつける脚線美は相当のものであったといえよう。

■KNOCK KNOCK 2005年 アメリカ映画
監督・製作・脚本:ジョセフ・アリオラ
出演:キム・タガート、アントニオ・マストラントニオ、サル・サーキア、ジョリ・ジュリアナ


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Mr. インクレディブル 

原題は「ザ・インクレディブルズ」である。つまりはインクレディブル家全員が主人公としてタイトルがつけられているのであり、それは家族愛を扱った本作の主題にマッチしている、納得のいくタイトルである。一方、邦題はというと、ご覧のように「ミスター・インクレディブル」だ。このタイトルではボブを主役に配し、ヘレン(イラスティガール)やバイオレット、ダッシュ、そして赤ん坊を傍役に押しやってしまう。男性社会がいまだ残っていることが読みとれるかたちになってしまっているのは、たとえネーミング時にそのつもりがなかったとしても、いい作品なだけに残念だった。
なお、ピクサー作品にはことごとく出てくる意味のない暗号「A113」は、本作ではシンドロームの研究施設があるノマニザン島で、ボブが通された部屋の番号なっていたらしい。「そんなの知らんがな」でいい情報である。

■THE INCREDIBLES 2004年 アメリカ映画
監督・脚本:ブラッド・バード
製作総指揮:ジョン・ラセター
声の出演:クレイグ・T. ネルソン、ホリー・ハンター、サラ・ボーウェル、スペンサー・フォックス、エリザベス・ペーニャ、ブラッド・バード、サミュエル・L. ジャクソン、ジェイソン・リー、ウォーレス・ショーン


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ホーンテッドマンション 

「ディズニーランドのアトラクションを元にして実写映画化」というのもおかしな話である。普通だったら映画のほうを元にして、そのストーリーにそくしてアトラクションが考えられるのではないか。といっても、おもしろければ、それはそれでOKなのであるが、はたして本作はいかがか。
元が元だけに、お子さまも楽しめるホラーコメディーなので、万人受けする安易な展開はしょうがない。エディ・マーフィもどうもパッとしないように見えるのは、『ビバリーヒルズ・コップ』でのハツラツとした姿が印象づいている故だろうか。

■THE HAUNTED MANSION 2003年 アメリカ映画
監督:ロブ・ミンコフ
製作総指揮:バリー・ベルナルディ、ロブ・ミンコフ
脚本:デビッド・バレンバウム
出演:エディ・マーフィ、ジェニファー・ティリー、テレンス・スタンプ、ナサニエル・パーカー、マーシャ・トマソン、ウォーレス・ショーン、ディナ・ウォーターズ、マーク・ジョン・ジェフリーズ、アリー・デイビス、ヘザー・ジャーゲンセン、レイチェル・ハリス


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