忍たま乱太郎 

ミル・マスカラスとドスカラスの出自が忍者であることを解明する、驚愕のストーリーだ。しかも、その修行をしていた子ども時代を子ども店長が演じるというから破天荒もここにきわまれり、といえるだろう。
しかし、そう説かれてみると、マスカラス兄弟がリングで見せる華麗な空中殺法は、忍者の軽業師的な身のこなしを彷彿とさせることがわかり、かれら兄弟が忍者出身であるという説も、まんざら絵空事とは思えなくなってくるから不思議だ。
残る問題は、伊賀か、甲賀かという点だが、ここまで解明されれば、それについてもいずれは明らかになることであろう。

■忍たま乱太郎 2011年 日本映画
監督:三池崇史
原作:尼子騒兵衛
脚本:浦沢義雄
出演:加藤清史郎、林遼威、木村風太、平幹二朗、寺島進、三浦貴大、山本耕史、古田新太、杏、中村玉緒、柄本明、石橋蓮司、山本裕典、石垣佑磨、白石隼也、溝口琢矢、三津谷亮、近藤那由汰、宇佐美魁人、大島璃生、木鈴太朗、福本晟也、津波古太輝、小林海人、野間斗晴、飛田光里、荒川康太郎、坂口淳、橋龍飛、澤畠流星、森彪乃介、川村広輝、鮎川一佳、上田雄大、植田斗真、岡山智樹、奥本凱哉、北村匠海、高畑翼、三村和敬、伊藤大翔、池田純、落合扶樹、尾関陸、福田雄也、北村将清、長村航希、岩本千波、紅甘、木村遼希、竹中直人、中村獅童、檀れい、谷原章介、鹿賀丈史、松方弘樹


nintama_rantaro

続きを読む

マザーウォーター 

タイトルを直訳すれば、「母の水」だ。これは生涯にわたって「指圧の心」を説いた浪越徳治郎氏の「指圧の心は母心であって、指圧をすれば命の泉が湧くのである」というありがたい教えを簡略化した言葉と考えられる。
なるほど、そう言われれば、映画を見ているあいだは、指圧を受けているようなユルユルとした心地よい時間が流れていっているようだ。ここに史上初めて、「指圧を受けたのと同じ効果をもたらす映画」が誕生したのである。それには多分に、もはやお笑いコンビと化した小林聡美・もたいまさこの「コバモタ」の演技力も加担していよう。2人は無条件で浪越門下への入門が許可されるものと思われる。

■MOTHER WATER 2010年 日本映画
監督:松本佳奈
エンディングテーマ:大貫妙子『マザーウォーター』
出演:小林聡美、小泉今日子、加瀬亮、市川実日子、永山絢斗、光石研、もたいまさこ、田熊直太郎、伽奈、中野万穂美、小川郁雄、宮澤弦也、綾静香、荒木颯斗、西田由美、川勝雅登、金澤佳代子、西村峰子、平井康治、小森待子、平井さわ子、村木修、田熊邦郎、オオタメグミ、田熊美佳


mother_water

続きを読む

幸せのレシピ 

問題なのは、はたしてニックは総料理長の職を蹴り、最終的にケイトに惚れたのか、はたまたゾーイの将来性に懸けたのか、という点である。バジルやティラミスのくだり、ニックとゾーイの視線の交わし方やケイトとの死線の境界の彷徨などを見ても、そのどこに「幸せのレシピ」なる秘宝が隠されているのか、皆目見当がつかない。
ラストシーンでは、一見、3人で幸せそうに暮らしているように見えるが、このあと、「幸せのレシピ」探しは再びくり返されるに違いなく、お互いが血で血を洗う攻防に発展することだろう。その狂気が見え隠れするところに、映像づくりの巧みさを感じるのだ。
なお、2代目マチャアキの名を継げそうなほどのケイトの手腕には拍手。

■NO RESERVATIONS 2007年 アメリカ映画
監督:スコット・ヒックス
脚本:キャロル・フックス
オリジナル脚本:サンドラ・ネットルベック
出演:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、アーロン・エッカート、アビゲイル・ブレスリン、パトリシア・クラークソン、ボブ・バラバン、ブライアン・F. オバーン、ジェニー・ウェイド、セリア・ウェストン、ジョン・マクマーティン、マシュー・ローチ、リリー・レーブ


shiawase_no_recipe

続きを読む

ジングル・オール・ザ・ウェイ 

「大男、総身に知恵が回りかね」という故事がある。大きな身体をした男の愚鈍さを嘲笑した言葉だが、身体が大きければ大きいほど、相対として動きが遅くなるのは理の当然である。そこを笑うのだから、あまり趣味のいい話ではない。
しかし映画界ではまた別。シュワルツェネッガーはその出世作『ターミネーター』において、俊敏には動かないロボット役を好演したが、それはとりも直さず、彼の筋肉隆々とした身体の動きの鈍さをも露呈する結果となった。
それを逆に利用し、何本かのコメディに出演、その愚鈍さを生かした間抜けな大男役でアクションだけではない役者としての地位を築く。やがては知事にも。
いつ、シュワの愚鈍な大男が地であることに気づくのであろうか。

■JINGLE ALL THE WAY 1996年 アメリカ映画
監督:ブライアン・レバント
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、シンバッド、フィル・ハートマン、リタ・ウィルソン、ロバート・コンラッド、ジム・ベルーシ、ジェイク・ロイド、マーティン・マル、ハーベイ・コーマン、E.J. デ・ラ・ペーニャ、ラレイン・ニューマン、ジャスティン・チャップマン、リチャード・モール、フィル・モリス


Jingle_All_The_Way

赤ちゃん泥棒 

まだハイハイしかできない赤ちゃんが、行き当たりばったりの無計画でありながらも他人の家に忍び込んで窃盗をくり返すという奇想天外なストーリーには誰もが驚くことだろう。しかも、その赤ちゃん役に、当時23歳のニコラス・ケイジが扮するという二重の仕掛けである。1987年における最高水準のCGが駆使されたものと思われる。
なお、この小さな泥棒を追いかける女性警官役のホリー・ハンターは、同時に結婚後も子どもができない不妊症の女性との1人2役に挑戦しており、こちらもニコラスの奮闘とともに注目したい。

■RAISING ARIZONA 1987年 アメリカ映画
監督:ジョエル・コーエン
製作:イーサン・コーエン
脚本:イーサン・コーエン、ジョエル・コーエン
出演:ニコラス・ケイジ、ホリー・ハンター、トレイ・ウィルソン、ジョン・グッドマン、ランドール・“テックス”・コッブ、ウィリアム・フォーサイス、フランシス・マクドーマンド、サム・マクマレー、M. エメット・ウォルシュ


RAISING_ARIZONA

続きを読む

奇術師フーディーニ~妖しき幻想~ 

この作品ではフーディーニが不用意に腹を殴られ、悲痛の最期を遂げる。そしてそれは史実をほぼ忠実に再現しているものらしい。
以前に書いた『魔術の恋』も同様にフーディーニについて描いた1953年の映画だったが、こちらのラストは史実とはまったくかけ離れた、独自の脚本によっている。
「事実は小説よりも奇なり」とはよく言われるが、この2作品においては、それが的を射ている文言とは思えない、というのが私の正直な感想である。

■DEATH DEFYING ACTS 2007年 イギリス/オーストラリア映画
監督:ジリアン・アームストロング
出演:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ガイ・ピアース、ティモシー・スポール、シアーシャ・ローナン、ラルフ・ライアック


Death_Defying_Acts_2007

続きを読む

ミーン・ガールズ 

アフリカから都会にやってきてカルチャーギャップに悩む姿を描いたコメディ。
アフリカからシカゴの学校に入り、街では行き交う車と人の多さに驚きながらも、行き交う人に「ジャンボ!」と挨拶するが、みな、知らん顔。それでも持ち前の人なつっこさで「プラスティックス」というテクノバンドのメンバーと仲良くなり、自分の学校内ので存在価値を発見していく。
そんなアフリカ女子を演ずるのは、今をときめく若きリンジー・ローハン。また当時爆発的人気を誇ったプラスティックスが出演しているところも見逃せないだろう。
冒頭で主人公が驚く「車社会」が、ラストでのどんでん返しの伏線になっているところは小気味が利いているといえるだろう。

■MEAN GIRLS 2004年 アメリカ映画
監督:マーク・ウォーターズ
出演:リンジー・ローハン、レイチェル・マクアダムス、ティナ・フェイ、ティム・メドウス、エイミー・ポーラー、アナ・ガステヤー、レイシー・シャベール、リジー・キャプラン、ダニエル・フランゼーゼ、ニール・フリン、ジョナサン・ベネット、アマンダ・セイフライド


MEAN_GIRLS

続きを読む

クレイマー、クレイマー 

フレンチトーストの作り方を教える料理映画である。
そのわりには1時間半以上の長尺だが、フレンチトーストを作るにはそれくらいの時間が必要であるということである。とくに玉子のかき混ぜはできるだけ念入りに行うことが肝要だ。これがフレンチトーストの肝ともいえるのである。その証拠に、この映画でも、始まってから30分くらいは玉子をかき混ぜているシーンが延々と続く。
フレンチトーストを作るのが苦手という方は必見の映画といえよう。

■KRAMER VS. KRAMER 1979年 アメリカ映画
監督:ロバート・ベントン
原作:アベリー・コーマン
脚本:ロバート・ベントン
出演:ダスティン・ホフマン、メリル・ストリープ、ジャスティン・ヘンリー、ジョージ・コー、ジェーン・アレクサンダー、ハワード・ダフ、ジョベス・ウィリアムズ


Kramer_vs_Kramer

続きを読む

コマンドー 

この映画は、とにかくレイ・ドーン・チョンである。レイときて、ドーンとくれば、最後にチョンである。
そして、このレイ・ドーン・チョン、この映画に出演する1年前には、アメリカを代表するクチビルお化けをも虜にしているのである。いかにコマンドーといえど、その輝きには太刀打ちはできまい。
そんな艶やかなレイ・ドーン・チョンの脇で、まだ幼い表情が残るアリッサ・ミラノの清涼剤的な存在感も光り、それはそれでまぶしい。その結果、まったくまぶしくないシュワに目がいくという仕掛けであろう。

■COMMANDO 1985年 アメリカ映画
監督:マーク・L. レスター
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、レイ・ドーン・チョン、バーノン・ウェルズ、デビッド・パトリック・ケリー、ビル・デューク、ダン・ヘダヤ、アリッサ・ミラノ、ジェームズ・オルソン、ドリュー・シュナイダー、シャロン・ワイアット、ビル・パクストン


commando_1985

続きを読む

チャンプ(1931年版) 

1931年当時のボクシングというのは、この映画で描かれているような壮絶な試合がリアルファイトであったのだろう。
たとえば、この時代のボクサーと現代のボクサーが拳を交えたら、どういう結果になるであろうか。
今のボクサーも科学的な計算を取り入れた練習方法によって強いことは強いだろうけれども、はたして、メンタルな部分での強さは、この当時のボクサーの真の意味でのハングリーさに勝てるだろうか。
一度見てみたい対戦カードといえよう。

■THE CHAMP 1931年 アメリカ映画
監督:キング・ビダー
脚本:フランセス・マリオン
出演:ウォーレス・ビアリー、ジャッキー・クーパー、アイリーン・リッチ、ロスコー・エイツ、エドワード・ブロフィ、ヘイル・ハミルトン


champ_1931

007/私を愛したスパイ 

タイトルが「愛した」と過去形で表記されるところに、この映画におけるスパイの深い意味合いが隠されている。簡単に考えれば、そのスパイは007によって闇に葬られすでにこの世にはいないととらえられるだろうが、本編を見ればわかることだが、敵のスパイは死んではいない。であれば、残る意味は一つ。「愛されていたが、いまは愛されていない」ということだ。
昔はあれほど愛しあっていたはずなのに、時の流れは残酷である。いつのまにか惰性のデートを重ねるようになり、当然のごとく訪れる別離。
スパイならではのストーリーに組み込まれた悲しいラブ・ストーリーをご覧あれ。

■THE SPY WHO LOVED ME 1977年 アメリカ映画
監督:ルイス・ギルバート
原作:イアン・フレミング
脚本:クリストファー・ウッド、リチャード・メイボーム
作詞作曲:キャロル・ベイヤー・セイガー
音楽:マービン・ハムリッシュ
テーマ曲:モンティ・ノーマン
主題歌:カーリー・サイモン
出演:ロジャー・ムーア、バーバラ・バック、クルト・ユルゲンス、キャロライン・マンロー、リチャード・キール、バーナード・リー、デスモンド・リュウェリン、ロイス・マクスウェル、ウォルター・ゴテル、ジェフリー・キーン、ジョージ・ベイカー、マイケル・ビリングトン、ロバート・ブラウン、オルガ・ビセラ、バーノン・ドブチェフ、ナディム・サワラ


spy_who_loved_me_01

続きを読む

弾丸ランナー 

走り、走り、走りつづける。それはタイトルが、そのまま表している通りだ。そのスピードは弾丸のごとくであり、スーパーマンの速さをも上まわる。
この走りに目をつけた各大学や企業の陸上部のスカウトマンが、「ぜひわが部に」と勧誘しようと追いかけるが、つかまえることができない。もとより、その弾丸の足に追いつけるようではスカウトの意味がないのだ。
しかし、これに追いつき、追い抜いてしまうスカウトマンが登場。そうなると、ほかのスカウトマンが、このスカウトマンを追いかけることになる……。
こうやって、登場人物はみな、延々と走りつづけるのであった。

■弾丸ランナー 1996年 日本映画
監督・脚本:サブ
出演:田口トモロヲ、DIAMOND☆YUKAI、堤真一、麿赤兒、大杉漣、鈴木一功、澤山雄次、サブ、菊池隆則、平久保雅史、堀部圭亮、白石ひとみ、滝沢涼子、虎島由香、白石ひとみ、松田勝、清水宏、四方堂亘、山下哲生、渡辺哲、松山鷹志、柳ユーレイ


dangan_runner

レディ・ウェポン 

マギー・Qは、このドキュメントで描かれている養成所で過ごすことによって腕を磨き、MI6のミッションをもこなし、ディビジョンでも殺し屋として一流の活動ができたのである。さらにいえば、ここでの特訓のおかげでピンポンの技術も上達していたがために、卓球界での活躍が可能となり、「ハリウッドの愛ちゃん」の異名を獲得するに至る。
そのラケットさばきを武器に、今後のさらなる発展が期待されるウェポンといえるであろう。

■NAKED WEAPON 2002年 香港映画
監督:チン・シウトン
出演:マギー・Q、アンヤ、ダニエル・ウー、アルメン・ウォン、アンドリュー・リン、チェン・ペイペイ、ジュエリ・リー


lady_weapon

続きを読む

KING GAME キングゲーム 

漫画家・江川達也が監督をしたことで話題となった一作らしいが、スタッフ・ロールを見ていて、もう一つ、気になった点があった。助監督の「吉田聡」の名前である。この名前で思い浮かぶのは、『湘南爆走族』を代表作とする青春ギャグ漫画家の泰斗ともいえる吉田聡である(自分は『湘爆』より、その同時代の高校生の日常を描いた『湘南グラフィティ』のほうが好きなのだが)。
漫画家の初監督作品に、同じ漫画家が助監督というのも解せない話ではあるし、けっしてめずらしい名前というわけではないので、同姓同名といってしまえばそれまでなのだが、吉田聡のたぐいまれなるギャグセンスが好きな私としては、この助監督が彼自身であり、そのうえで、彼の感覚が生かされた映画づくりがされていればいいのになぁと思った次第である。
本作は残念ながら、そうではなかったが。

■KING GAME 2009年 日本映画
監督・原作:江川達也
助監督:吉田聡
出演:石田卓也、芦名星、窪塚俊介、前田愛、堀部圭亮、山本浩司、夏目ナナ、ジェイ・ウエスト、佐藤千亜妃、川村ゆきえ、たんぽぽおさむ、フェリーズ・エレン、アフシン、ジャン・タネル、ローランド・カミモト、ジェリー・タマシロ、ガブリエル・タマシロ、ダニー・ダンベレー、ジェリー藤尾、木村佳乃


king_game

MONDAY マンデイ 

背後に麿赤兒に立たれた日には、誰だってこの映画の主人公のような顛末をたどることになろう。麿赤兒のインパクトは、おそらく麿赤兒が考えている以上に強力だ。
後ろにたたずむだけならまだいい。もしかしたら、その次には前面に回り込まれるかもしれず、そのときには目の前に真っ白な麿赤兒の顔を拝む羽目になるのだ。そうなったとしたら、どうなることだろう。想像もつかない。
麿赤兒にはできるだけ近寄らないようにしたいが、向こうから近寄ってきた場合は、全力で、それも死にもの狂いで逃げるに越したことはないというのが、本作の言わんとしていることなのだろう。

■MONDAY 1999年 日本映画
監督・原案・脚本:サブ
出演:堤真一、松雪泰子、安藤政信、大河内奈々子、西田尚美、大杉漣、小島聖、麿赤兒、塩見三省、野田秀樹、山本亨、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、山田明郷、並木史朗、上杉祥三、伊藤洋三郎、四方堂亘、大森南朋、春海四方、浅見小四郎、滝沢涼子、及森玲子、藤田久美、石堂夏央、阿部朋子、河居りさ、瀬川慶、波多江清、マック一政、末谷富士雄、三品和芳、ときたやすこ、you-ki、MIHO、永田くるみ、深沢邦之(take2)、BETTY、根岸季衣、津田寛治、堀部圭亮


monday_2000

続きを読む

ピンクパンサー2 

相変わらずの八面六臂の活躍を披露するクルーゾー・マーティン警部だ。異名「壊し屋」の実力も遺憾なく発揮する。その八方破れの行動力は、レールに乗っかることを範としてきたわれわれにとって、見習うべき心があるようにも感じる。
ストーリーは最終的に警部の勝利に終わったが、負けた部分があるとすれば、その最大の敗因はポントンの2人の息子の空手の実力を見誤っていたことであろう。

■THE PINK PANTHER 2 2009年 アメリカ映画
監督:ハラルド・ズワルト
キャラクター創造:モーリス・リッチリン、ブレイク・エドワーズ
原案:スコット・ノイスタッター、マイケル・H. ウェバー
脚本:スコット・ノイスタッター、マイケル・H. ウェバー、スティーブ・マーティン
出演:スティーブ・マーティン、ジャン・レノ、アルフレッド・モリナ、アンディ・ガルシア、リリー・トムリン、ジョン・クリーズ、エミリー・モーティマー、アイシュワリヤー・ラーイ・バッチャン、松崎悠希、ジェレミー・アイアンズ、ジョニー・アリディ、ジェフリー・パーマー


pink-panther-2

続きを読む

大洗にも星はふるなり 

「好き」の度合いにはそれぞれがあるが、この映画で示されたのは次のごとくだ。
まず「超好き」というものがあり、その次に「鬼好き」がある。「鬼のように好き」という意味だが、頭から角を生やしてまで好きというのもいかがなものか。それはともかく、その次に位置する「好き」が「閻魔好き」である。閻魔様がどれほどのものかはよくわからないが、ここでは鬼よりも怖いという設定であろう。そして最後に「死ぬほど好き」という、わりあい陳腐な表現で締めくくられる。
さて、そうなると、「鬼に殺されて死んでしまい閻魔に会うほど好き」というのは、かなりの「好き度」ではないかと思うが、どうか。いや、「どうか」と問うほどのことでもないのだが。

しかし、こうなってくると、ひと目、「よしみちゃん」を見てみたいものである。

■CHASING MY GIRL 2009年 日本映画
監督・脚本:福田雄一
主題歌:メロライド『ココニアル』
出演:山田孝之、山本裕典、ムロツヨシ、小柳友、白石隼也、伊藤麻実子、南條有香、太田恭輔、福田響志、鎌倉太郎、伊藤さとり、小島康志、安田顕、佐藤二朗、戸田恵梨香


ooarai_movie_2009

続きを読む

スパイ・ミッション 

007もかくやと思わせるハードな身のこなしの活躍を見せるヒロイン2人が、加えて、そろって美貌なため、アクションを楽しみながらも目の保養にもなるという逸品である。見たあとに思い返してみると、この主役2人は、映画中、ほとんど水着か下着だったようにも思えるから、その露出度はかなりのものといえるだろう。
さらにいえば、2人の飼い犬も、終始、裸である。

■SCREAM OF THE BIKINI 2009年 アメリカ映画
監督:キフ・スコール
製作:レベッカ・ラーセン、ビル・ロベンズ、キフ・スコール、ダレット・サンダーズ
製作総指揮:ケルシー・ウェディーン
脚本:ビル・ロベンズ、キフ・スコール
撮影・編集:ダレット・サンダーズ
編集:ダレット・サンダーズ
出演:ケルシー・ウェディーン、レベッカ・ラーセン、ビル・ロベンズ、ダレット・サンダーズ


spy_mission_2009

続きを読む

マクグルーバー 

知っている人は知っていると思うが、1980年代、「マクガイバー」といえば子どもたちに大人気の、超合金戦闘ロボットである。そのマクガイバーの後継機種を開発するというストーリーで、当時のマクガイバー・フリークには垂涎の作品となっている。
惜しむらくは、ややコメディ調にはしっているきらいがあり、その部分がお下劣なお色気路線を基本としているところであるが、考えてみれば当時のマクガイバーを見ていた子どもたちも、いまやいい大人である。そのくらいのエロチック場面を入れることで集客の計算も変わってくるのであろう。

■MACGRUBER 2010年 アメリカ映画
監督:ヨーマ・タッコン
脚本・原案:ウィル・フォート、ジョン・ソロモン、ヨーマ・タッコン
出演:ウィル・フォート、クリステン・ウィグ、ライアン・フィリップ、バル・キルマー、パワーズ・ブース、マヤ・ルドルフ、リス・コイロ、アンディ・マッケンジー、ジャスパー・コール、ティモシー・V. マーフィ、ケビン・スクーセン、クリス・ジェリコ、マーク・ヘンリー


2010Macgruber

続きを読む

007/黄金銃を持つ男 

この映画で高得点を与えられるところといえば、かなり無理やりな設定でブリット・エクランドをビキニ姿にしたところであろう。確かに「武器を隠すことができないかっこう」ではあるが、だからといって柄模様のビキニって。しかし、それがなければブリット・エクランドの肌を露出した容姿を拝めなかったわけだから、そこは素直に拍手を送りたい。
そのほか、緊迫感あふれる柔術家との闘いや、絶体絶命に陥った007の機転がすばらしい相撲取りとの格闘、象の置物を買ってやれよとツッコミを入れざるを得ないボートチェイス、3つの乳首の作成方法など、見どころは満載だ。

■THE MAN WITH THE GOLDEN GUN 1974年 イギリス映画
監督:ガイ・ハミルトン
原作:イアン・フレミング
脚本:リチャード・メイボーム、トム・マンキウィッツ
音楽:ジョン・バリー
テーマ曲:モンティ・
主題歌:ルル
出演:ロジャー・ムーア、クリストファー・リー、モード・アダムス、ブリット・エクランド、リチャード・ルー、クリフトン・ジェームズ、マーク・ローレンス、スーン=テック・オー、デスモンド・リュウェリン、バーナード・リー、ロイス・マクスウェル


the_man_with_the_golden_gun_01

続きを読む

わたしの可愛い人―シェリ 

目が舌平目の形をしているかどうかが勝負の分かれ目だ。それいかんによって、ミシェル・ファイファーとのあいだがどうにかなるのであれば、私は進んで舌平目の形の目に整形してもいいとも考えているし、また、生まれ変わるのであれば舌平目そのものに、とさえ思っているのだ。ただ、舌平目になった暁にミシェル・ファイファーとつきあえるかといえば、そこには困難な道が待ち受けているに違いない。なんとなれば、場合によっては、彼女に会えたとしても、そのとき私は彼女の目の前の皿の上に載せられているかもしれない。その時点から猛烈アピールを開始しても、時すでに遅しという状態であろう。
やはり、最初から舌平目の形の目をしているのが理想である。

■CHERI 2009年 イギリス/フランス/ドイツ映画
監督:スティーブン・フリアーズ
原作:コレット『シェリ』(岩波書店)
脚本:クリストファー・ハンプトン
出演:ミシェル・ファイファー、ルパート・フレンド、フェリシティ・ジョーンズ、キャシー・ベイツ、イーベン・ヤイレ、フランシス・トメルティ、アニタ・パレンバーグ、ハリエット・ウォルター、ベット・ボーン、ゲイ・ブラウン、トム・バーク、ニコラ・マコーリフ、トビー・ケベル、ヒューバート・テリジェン、ジョー・シェリダン、アラン・シュラン、アンドラス・ハモリ、ロッロ・ウィークス、ジャック・ウォーカー、ナターシャ・キャッシュマン、ジム・バイウォーター、スティーブン・フリアーズ、ジュニクス・イノシアン、ジョン・シェイル


watashi_no_kawai_hito_cheri

続きを読む

ベッツィー 

1978年のこの時代、まさかトミー・リー・ジョーンズが宇宙人だとは、さすがのローレンス・オリビエやロバート・デュバルも気づくことはなかったに違いない。しかし、彼の所作や見た目(とくに肌)を注意深く観察すると、宇宙人としての証拠が、かすかにではあるが映っていることがわかるはずだ。
とくにそれはDVDではっきりするのだが、残念ながらこの作品は日本ではビデオでしか発売されていない。可能であれば、海外版のDVDを手に入れてご確認いただきたい。

■THE BETSY 1978年 アメリカ映画
監督:ダニエル・ペトリ
原作:ハロルド・ロビンズ
脚本:ウォルター・バーンスタイン、ウィリアム・バスト
出演:ローレンス・オリビエ、ロバート・デュバル、キャサリン・ロス、トミー・リー・ジョーンズ、ジェーン・アレクサンダー、レスリー=アン・ダウン、ジョセフ・ワイズマン、キャスリーン・ベラー、エドワード・ハーマン、ポール・ラッド、ロイ・プール、リチャード・ヴェンチャー、ティトス・バンディス、クリフォード・デビッド、インガ・スウェンソン、ホイットニー・ブレイク、キャロル・ウィラード、リード・モーガンvチャールズ・フィールズ、ノーマン・パーマー、フレッド・カーニー、モーリー・クーパー、ラッセル・ポーター


The_Betsy

続きを読む

エターナル・キス 

エターナルなキスは、エターナルなだけに慎重に相手を選ばなくてはいけない。もし軽い気持ちでエターナルなキスでもしようものなら、そしてその相手が決してエターナルにふさわしくない人であったとしたら、その後、どんな目に遭うか、想像するだけで恐ろしい。
しかし世の中には、そういうエターナルなキスをしてしまって、いまに至るまで地獄のような生活を送っている輩も多数存在するのは事実だ。それは、「エターナル」という言葉だけにあこがれて、あとさきを考えずにキスをしてしまうという現代の風潮を図らずもあらわにしているといえよう。
くれぐれもエターナルなキスをするときは、その相手の裏の裏までよくわかったうえで人をチョイスする。この大事な教訓を教えてくれる映画である。

■ELVIS AND ANABELLE 2007年 イギリス/アメリカ映画
監督・脚本:ウィル・ガイガー
出演:ブレイク・ライブリー、マックス・ミンゲラ、ジョー・マンテーニャ、メアリー・スティーンバージェン、キース・キャラダイン、デボラ・カーロウ・クリフトン、ジーン・カーベンカ、ケイト・クラーク、ピーター・コーンウェル、コルビー・クレイン、ビクター・ディアス、ジナ・ガーザ、トニー・ギブソン、ラッセル・ウェイン・グローブス、アンディ・ハダド、クリスチャン・ハダド、ナタリー・ハダド、ミシェル・ハリントン、サミー・ハート、トミー・G. ケンドリック、ドロシー・レイン、アンドレア・リー、キャンディス・マン、ジュリー・マーティン、L. クリスチャン・ミクソン


eternal_kiss

続きを読む

2LDK 

小池栄子による、それは見事な畳返しを見ることができる。
あそこまでの技を極めていれば、忍者として一人前にやっていくことができるだろう。それはその後のアクションシーンにおける身のこなしでも十分に確認できる。それなのに、なぜにグラビアアイドルなどに成り下がってしまったのだろう。それはおそらく、その分不相応なボディにも起因しよう。
ただし、そうはいっても、実際にこの作品を見ると、小池栄子が攻めているときには、画面には溢れんばかりのサディスティックな魅力を振りまく姿に目が釘付けになるのもいかんともしがたいのだ。

■2LDK 2003年 日本映画
監督・原案:堤幸彦
企画:堤幸彦、伊藤満
原案:堤幸彦
脚本:三浦有為子、堤幸彦
主題歌:安藤裕子『隣人に光が差すとき』
出演:野波麻帆、小池栄子、辻村真紀、小宮美穂
声の出演:樋川人美、日高勝郎、上村依子、大村眞利江、水森コウ太、森康子、小野敦子、串間保、麻生学


2ldk

人が人を愛することのどうしようもなさ 

石井隆独特の耽美ワールドに一歩、足を踏み入れたら、その底なしの泥沼にはまり込む予感がするため、誰もが身を引くが、それでも抗えない力にどうしようもなく引きずり込まれることがある。映画出演者は、まさにその罠にかかった人たちではないのだろうか。
石井ワールドにからみとられつつも、その裸身を惜しげもなく披露している喜多嶋舞がのぞいてきた闇をかいま見るためにも必見の本作だが、すでにここの住人然とした竹中直人の指導を受けて、松田優作やブルース・リーの物まね、または「ものすげーいてー!」と言う、次のステージの喜多嶋も見てみたいというのが、正直な感想である。

■人が人を愛することのどうしようもなさ 2007年 日本映画
監督・脚本:石井隆
企画:石井徹、松田仁
出演:喜多嶋舞、津田寛治、永島敏行、美景、伊藤洋三郎、山口祥行、中山俊、佐藤恒治、吉満涼太、佐久間麻由、中野剛、広正翔、野木知恵子、城明男、志水季里子、品川徹、竹中直人


hitoga_hitowo_aisurukotono_doushiyoumonasa

続きを読む

ララピポ 

森三中の村上知子の恋の顛末が描かれる。はたして村上は大西ライオンに喰われてしまうのか。それとも、喰われる心配なんてないのか。ハラハラドキドキのスクリューボール的な展開だ。
もう一人の登場人物、成宮寛貴もララピポになりそうで心配なのだが、おそらく大西ライオンが出ているからには心配ないのだろう。
ラストシーンでララピポの正体が明かされたとき、これらすべての答えが一挙に解けるはずだ。その快感に酔いながらララピポすれば、すべてを許せる寛大な自分になっていることに人は気づくことだろう。それがこの作品のララピポ的な狙いなのである。

■LALAPIPO 2008年 日本映画
監督:宮野雅之
原作:奥田英朗『ララピポ』(幻冬舎文庫)
脚本:中島哲也
音楽監修:近田春夫
主題歌:AI『people in the World』
出演:成宮寛貴、村上知子、中村ゆり、吉村崇、皆川猿時、濱田マリ、松本さゆき、中村有志、大西ライオン、杉作J太郎、坂本あきら、インリン・オブ・ジョイトイ、林家ペー、林家パー子、佐田正樹、蛭子能収、山口香緒里、渡辺哲、森下能幸、勝谷誠彦、チャド・マレーン


lalapipo

続きを読む

シンディにおまかせ 

日本語タイトルもしくはポスターの扱いからすると、シンディが主役のように思われるかもしれないが、実際は香料会社の社長、ジェイソン・ベイトマンである。しかし、それも実はまやかしで、この作品には陰の主役が存在する。それが弁護士役のジーン・シモンズだ。
メイクを落としているためにわからない人にはわからないだろうが、彼は地獄の軍団KISSのベーシストである。だからこそ、工場員が開いたライブの冒頭でも「You wanted the best! You got the best! The hottest band in the world!」と叫んでいたのだ(音量を上げないとよく聞こえないほどではあるが)

■EXTRACT 2009年 アメリカ映画
監督・脚本:マイク・ジャッジ
出演:ジェイソン・ベイトマン、ミラ・クニス、クリステン・ウィグ、J.K. シモンズ、デビッド・ケックナー、クリフトン・コリンズ・Jr.、ダスティン・ミリガン、ベス・グラント、T.J. ミラー、ハビエル・グティエレス、リディア・ポルト、マット・シュルツ、ランベルト・グティエレス、ブレント・ブリスコー、トム・バーチュー、ジェニー・オハラ、ジーン・シモンズ、ベン・アフレック


cindy_ni_omakase

続きを読む

あるスキャンダルの覚え書き 

覚え書きを書くことが癖のようになっている人がいる。いわゆる「メモ魔」だ。なにも、メモをとるだけの人を魔物呼ばわりするのもどうかと思うが、日常の事細かなこと、そんなことまでメモるのかということまで書きとめていく様子には、もはや病気に近い鬼気迫るものがあり、それが長年続けられるのであれば、それ相応の冊数のメモ帳が消費されていくのだ。
ある調べによると、世の中に存在する「メモ魔」がいなくなったとしたら、メモ帳の売り上げは半減するといわれる。つまりはメモ帳業界はメモ魔によるメモ帳の消費で成り立っているといっても過言ではないのである。
こうなると、メモ帳業界にとってのメモ魔は、業界を左右する大きな力を持つ魔物といっても差し支えなかろう。

■NOTES ON A SCANDAL 2006年 イギリス映画
監督:リチャード・エアー
原作:ゾーイ・ヘラー『あるスキャンダルについての覚え書き』(ランダムハウス講談社)
脚本:パトリック・マーバー
出演:ジュディ・デンチ、ケイト・ブランシェット、ビル・ナイ、アンドリュー・シンプソン、トム・ジョージソン、マイケル・マロニー、ジョアンナ・スキャンラン、ショーン・パークス、エマ・ケネディ、シリータ・クマール、フィリップ・デイビス、ウェンディ・ノッティンガム、アンヌ=マリー・ダフ、タメーカ・エンプソン、レオン・スキナー、ジュノ・テンプル、マックス・ルイス、デブラ・ジレット、バリー・マッカーシー、ジュリア・マッケンジー、エイドリアン・スカーボロー、ジル・ベイカー


NOTES_ON_A_SCANDAL

続きを読む

なくもんか 

ハムカツを見るにつけ、幼少時代の悲しい思い出がよみがえってくる。けっして貧しいというわけでではなかったのだが、子どもにはお小遣いを持たせないという方針の家庭だったので、友だちがお肉屋さんでハムカツを買い食いしているのを指をくわえて見ていただけの記憶がある。そのハムカツのおいしそうだったこと。長じてお金を持つようになってからそのハムカツを食べたが、おそらく子どものときに食べたら感じたであろうおいしさは感じられなかった。ハムカツはそのとき、その場所での味なのであろう。
この映画の主人公がハムカツを揚げるシーンは、その記憶を引き出してくるのだ。「泣くもんか」と思いつつも泣いてしまうシーンである。

■NO MORE CRY 2009年 日本映画
監督:水田伸生
脚本:宮藤官九郎
主題歌:いきものがかり『なくもんか』
出演:阿部サダヲ、瑛太、竹内結子、塚本高史、皆川猿時、片桐はいり、鈴木砂羽、カンニング竹山、高橋ジョージ、陣内孝則、藤村俊二、小倉一郎、光石研、伊原剛志、いしだあゆみ、加藤清史郎


nakumonka

続きを読む

恋愛戯曲~私と恋におちてください。~ 

鴻上尚史のエスプリの利いた脚本が小気味いい。そのリズムに主演の2人も無理なく乗っかっているので、抵抗なく鑑賞できる。とくに深田子恭こと深田恭子のリズムの乗り方は堂に入っており、難易度の高いステップも難なくこなす姿に惚れ惚れとしてしまうのは私だけであろうか。
しかし、椎名平桔こと椎名桔平も負けてはいない。東山之紀(紀之)直伝のダンスで対抗する。
さらに中村俊雅や清水沙美、西村彦雅もバックダンサーの役を危なげなくつとめあげることで花を添えているといえるだろう。
問題は井上順だ。なぜなら名前が1文字だからである。

■恋愛戯曲~私と恋におちてください。~ 2010年 日本映画
監督・脚本:鴻上尚史
出演:深田恭子、椎名桔平、塚本高史、中村雅俊、清水美沙、西村雅彦、井上順


renai_gikyoku