おっぱいバレー 

この映画が成功バレーか、失敗バレーかはペンディングとさせていただきたい。というのも、綾瀬はるかファンとしては、彼女独特ののほほんとした表情をほんの一瞬でも見ることができればそれでいい、という判断基準があるためだ。
しかし、おっぱいを見ることをモチベーションにして燃えるという点では、かつての青春を思い出し、口の中にどこか酸いものがこみ上げるのを止めることができない。酸っぱいバレーということができよう。
バレー部員は動機はどうあれ、目一杯バレーをし、精一杯バレーをし、力一杯バレーをした。それはある意味、手一杯バレーであり、いっぱいいっぱいバレーであり、しょっぱいバレーであったが、それだけに、ラストは勝ち負けのルールは撤廃して、おっぱいを触らせてもらえると、鑑賞した若者にとっての明日への希望にもなっただろう。つまりは撤廃バレーである。
そうすれば、唯一の笑いどころ、
「すっきりした気持ちでおっぱいを見たいんです」
「見ればすっきりするって」
というセリフも生きてくるというものだ。

■おっぱいバレー 2008年 日本映画
監督:羽住英一郎
原作:水野宗徳『おっぱいバレー』
主題歌:Caocao『個人授業』
出演:綾瀬はるか、青木崇高、仲村トオル、石田卓也、大後寿々花、福士誠治、光石研、田口浩正、市毛良枝、木村遼希、高橋賢人、橘義尋、本庄正季、恵隆一郎、吉原拓弥


oppaivally

さびしがり屋、オープン 

「さびしがり屋」を開店いたします。
全国の寂しがられたい方のもとに、当店スタッフを派遣し、心の底から寂しがります。
お客さまの寂しがられたい度合いによって、ひと筋の涙から、目の幅で流す涙まで、涙の量も調節可能。もちろん、涙をぬぐうハンカチはこちらで用意をいたしますし、申し込み時に「声を出して泣く」「嗚咽」「声を殺して泣く」、そして高等技術「さびしさこらえて笑う」という選択も自由自在。
いまなら特別サービスとして、通常よりも2倍の涙の量を流しますので、申し込みのチャンスです!
自信を持ってお勧めできるスタッフが、あなたの寂しがられたい気持ちを、きっと心ゆくまで満足させることができるでしょう。

手づくりの時代 

いまや時代は手づくりであろう。
パンにせよ、餃子にせよ、「手づくり」となると、そこに付加価値が加わるのである。
そこには、人のぬくもりを求める現代人の寂しさがひそんでいる。


手づくり本
文字は1冊1冊すべて手書きである。誤字・脱字、ホワイトで消したところなどがあり、コーヒーをこぼした痕もある。もちろん、製本もみずからやっているので、読んでいる最中にバラけることもあるが、それもご愛敬であろう。

手づくり切符
残念ながら自動改札は通れない。あとは、駅員をどのように説得するかである。鉄道マニアのあいだでは、その希少性から高く売買される。

手づくり携帯電話
独自に作成された絵文字があるが、それを送っても相手に表示されないのはまことに残念である。なお、通話可能圏は極端に狭く、作成者に言わせると「糸の長さの範囲」とのことである。

手づくり箸
エコの思想から発展した手づくりである。木を削ってつくってもいいし、金属を溶かして成型するのもよい。また、自由な発想のもと、従来の「箸は2本」という考え方に縛られず、その使用法を考案しつつ、3本、5本、10本と増やしていき、新たな箸の姿を模索することもありであろう。

手づくり便座
ひとつひとつていねいに手でつくっているという、その気持ちが便座に感じられることにより、温かくする機能を使わなくても、温かく感じるから不思議だ。節電にもなるという一石二鳥の便座である。

手づくり電卓
その方面の少し高度な知識を持ち合わせているものであれば、電卓でさえ手づくりが可能であろう。その電卓を使用の際は、多少の計算ミスも許されるし、少ない給料を意図的な計算ミスによって多く見せかけて一時的な幸福感を与えるという温情機能も付加される。

手づくりガムテープ
布を細長く断裁し、その片面に、つぶして錬ることで糊状になった米粒を塗りつけ、くるくると巻いていく。粘着性が今一歩なのはしょうがないが、いざというときの非常食になるかもしれない。

手づくりペットボトル
486ミリリットルとか、511ミリリットルというように、ひとつひとつ容量が異なる。入っているものは基本的に果実をしぼった手作りのジュースか、出がらしのお茶である。

手づくり鉄骨
強度は保証できないが、手づくりならでは温かみがあるから、この鉄骨でつくられた家屋は、暖房装置が不要になり、光熱費が節約できる。


これからは、何かを購入するときに一歩立ち止まって、「これは手でつくれないものか」ということを考えてみてほしい。そして、手でつくれる可能性があるのであれば、トライしてみてほしい。
失敗したら失敗したで、あらためて商品を買えばいいだけの話なのだから。

激突! 

マクロード警部に立ち向かおうとは、なんと大胆なやつなんだろう。
しかし、マクロードもマクロードだ。
自分が警部だということをすっかり忘れて、びびってあたふたと逃げてばかりだ。
しかし最後は警察官としての矜恃を取り戻す。そこが見どころといえるであろう。
なお、トラックというものは汚れているとそれなりに風格があるように見えたりもするが、映画撮影のときはせめて窓くらいはきれいに拭いておいたほうがいいだろう。そうしないと、せっかくの映画出演でも顔が映らないのだ。
それがこのトラック運転手の最大のミスといえるであろう。

■DUEL 1971年 アメリカ映画
監督:スティーブン・スピルバーグ
原作・脚本:リチャード・マシスン
出演:デニス・ウィーバー、キャリー・ロフティン、エディ・ファイアストーン、ルー・フリッゼル、ルシル・ベンソン、ジャクリーン・スコット、アレクサンダー・ロックウッド


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子鹿のバンビ 

子鹿のバンビはかわいいということは、誰もが認めるところであろう。
だが、それは子鹿だからかわいいのであろうか、それとも、バンビという名前がかわいいのであろうか。
では、こう考えてみよう。
「カジカのバンビはかわいいか」
魚類である。鰭もあろう、鱗もあろう。そして濡れてもいよう。唐揚げ、照り焼き、甘露煮などで食され、非常においしいことで知られるカジカではあるが、はたしてそんな状態のバンビがかわいいだろうか。もし、「かわいい」という人がいたら、それはカジカの美味にまどわされているのではないか。
しかし、われわれは不幸にして「バンビ」と名づけられたカジカを知らない。
実際に「これがカジカのバンビです」と言われて見せられたら、「かわいい」と口走らないと誰が保証できるだろうか。
実証主義でならす私である。この問題は、本物のカジカのバンビをこの目で見るまではペンディングとさせていただきたい。
そして、もしカジカのバンビを知っているという人がいらっしゃったら、ご教示願いたい。

びっくりする三波伸介 

てんぷくトリオのリーダーとして、戸塚睦夫・伊東四朗を率いてトリオブーム、さらにはお笑い界を牽引した三波伸介は、いわゆる「びっくりしたなぁ、もぉ〜」というギャグで表されるように、びっくりする人でもあった。そのびっくりする対象によって、今は亡き彼の偉大さをあとづけてみたい。


「びっくりしたなぁ、まぁ〜」
当時、まだデビュー前だったと思われる井上マーのネタを見て漏らした言葉である。このことからわかることは、つねに若手芸人、さらにはその予備軍にまで、目配りに余念がなかったということである。そのすさまじきお笑いへの情熱がわかろうというものだ。

「びっくりしたなぁ、みぃ〜」
彼は体型が似ているからという理由ではないと思うが、ムーミンの世界に憧れていたという。そのなかでもとくにアイドル的存在であるミーがお気に入りだった。心やさしいメルヘンの心の持ち主であったことが推察できる。

「びっくりしたなぁ、むぅ〜」
目の前に広がるムー大陸を見てひと言。よもやこのあと、この広大な大陸が海の底に沈むとは、そのときは思いもしなかったであろう。一般には早世であったと伝えられるが、じつはどえらい長生きであったのだ。秘訣はやはり「びっくりすること」であろうか。

「びっくりしたなぁ、めぇ〜」
5月にヤギを見て。当初はヤギの泣き声を模しただけと思われていたこの言葉も、じつは言葉が発せられた5月(May)のかけ言葉でもあったのである。その機転のすばらしさ! そして彼は紙を食べたという。その芸人魂!


つくづく、その才能の早世が残念でならない。

ウォレスとグルミット/ベーカリー街の悪夢 

朝、起きるときの大仰さは以前よりもさらにエスカレートしている。今回の方法は、少なくとも毎朝、枕と布団が風船に入った水で濡れてしまうので、毎日干さなければいけないな、などということを思ってしまうが、彼らクレイにとっては、布団が濡れていようが乾いていようが、そんなに気にしていないのかもしれない。
今回の舞台はパン屋である。当然、パン生地を錬っているのだが、それがじつはウォレスやグルミットの身体の成分と同じ粘土でもあるところがミソだ。生地を錬っているうちに、つづけて自分の腕から肩をまちがって錬ってしまわないか、ハラハラするが、彼らクレイにしてみれば、錬ってしまったらまた作り直せばいいのだから、それほど大きな問題ではないのかもしれない。
パイエラは痩せているときも太っているときも、私の目から見ればまったく魅力的に見えない。ましてや、怒ったときのブタっ鼻を見せられてしまったら、百年の恋も冷めるってもんだ。しかし、ウォレスはさすがである。そんなことにはお構いなく、バイエラを思い続ける。おそらく、クレイであるがため、最終的には自分の気に入った顔に修正が可能と思っているであろう。
そして、無邪気なその思いは、知らぬ間に見に迫った危機から救うことになる。善人の運の強さはいつの時代も同じということを証明した作品といえよう。

■WALLACE & GROMIT: A MATTER OF LOAF AND DEATH 2008年 イギリス映画
監督・原作:ニック・パーク
脚本:ニック・パーク、ボブ・ベイカー
声の出演: ピーター・サリス、サリー・リンジー(日本語吹替版:津川雅彦、森公美子)


A_MATTER_OF_LOAF_AND_DEATH

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