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パパはわるものチャンピオン 

ヒールという役どころの悲哀は、かつて夢枕獏が『仰天・プロレス和歌集』でたとえば「試合に使う凶器のセンヌキをしみじみと地方のホテルの部屋でテーピング」というような歌で表したりしているが、いつの時代でもベビーフェイスに対抗してヒールは必要悪として存在する。
そのヒールのバックには家族がいる。このことを忘れてはならない。いや、試合を見ているときは忘れたほうがいいし、レスラー自身もそんなことを考えながら観戦してほしいとは思っていないだろう。だが、ときにそれを考えれば、このような感動作が生まれるのである。

■パパはわるものチャンピオン 2018年 日本映画
監督:藤村享平
原作:板橋雅弘作、吉田尚令絵『パパのしごとはわるものです』『パパはわるものチャンピオン』
脚本:藤村享平
主題歌:高橋優『ありがとう』
出演:棚橋弘至、木村佳乃、寺田心、仲里依紗、オカダ・カズチカ、田口隆祐、真壁刀義、バレッタ、天山広吉、小島聡、永田裕志、中西学、KUSHIDA、後藤洋央紀、石井智宏、矢野通、YOSHI-HASHI、内藤哲也、高橋ヒロム、淵上泰史、松本享恭、川添野愛、大泉洋、大谷亮平、寺脇康文


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億男 

少し前に『金メダル男』という作品があった。タイトルのテイストがなんとなく似ているように感じたので、てっきりその続編的な位置づけのものかと思ってしまったが、よく考えれば「男」しか合っていない。ま、「金メダル」と「億」に煌びやかなイメージがあるといえばあるのだが。
さて、その内容だが、不思議な設定のシリアスものっぽいようでもあるが、ストーリーは古典落語「芝浜」 そのもの 。「芝浜」は私の好きな演目のひとつであるが、それを現代に置き換えてしまったらその良さが半減することが確認できたという点に本作の価値があるといえるだろうか。

■億男 2018年 日本映画
監督:大友啓史
原作:川村元気『億男』
脚本:渡部辰城、大友啓史
主題歌:BUMP OF CHICKEN『話がしたいよ』
落語指導:立川志らく
出演:佐藤健、高橋一生、黒木華、池田エライザ、沢尻エリカ、北村一輝、藤原竜也
川瀬陽太、尾上寛之、菅野真比奈


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体操しようよ 

状況がどうあれ、和久井映見と2人きりで体操をするという状況は羨ましい以外のなにものでもない。そんな誰もが憧れるシチュエーションを見せることで誰得なのか。映画館ではそのシーンのときには館内に何人もの歯ぎしりの音が鳴り響いていたともいわれ、その音でセリフも聞こえなかったらしい。ほんとうに誰得なのか。
誰得なのかといえば、それはやはり草刈正雄得なのだろう。なぜなら上記に加えて、娘が木村文乃だ。しかもつんけんしている木村文乃なのだから余計に萌える。
本作を見ることで、ふだんは早起きが苦手な人も「早く起きてラジオ体操にいけばいいことがあるかも」と思わせる効果がある。まさに「早起きは三文の得」だ。

■体操しようよ 2018年 日本映画
監督:菊地健雄
脚本:和田清人、春藤忠温
主題歌:RCサクセション『体操しようよ』
出演:草刈正雄、木村文乃、きたろう、渡辺大知、徳井優、諏訪太朗、川瀬陽太、山田真歩、片桐はいり、大島蓉子、稲川実代子、木村八重子、加藤満、菅野久夫、平澤宏々路、余貴美子、小松政夫、平泉成、和久井映見


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走れ!T校バスケット部 

このところ内容も知らずに鑑賞し、なんとなく思っているものと違っていることが多いが、本作も同様。「T校」とイニシャルを使っているイメージからか、もう少しコメディー寄りの内容かと思い込んでいた。それは弱小バスケ部に不良のメンバーが加入するとか、ちょっと訳ありの新監督がつくとかして、最初の試合は暴れすぎて無効試合になったりとどたばたしつつも、けっきょくは一致団結して勝ち星をあげる、というような内容だ。
だが、こう書いてみたら、この映画もそれとそう違わないような気がしてきた。とくに妙な外国人とのSFチックな交流は、とんだサイコ野郎だし。これはこれでそういう意味でおもしろい。

■走れ!T校バスケット部 2018年 日本映画
監督:古澤健
原作:松崎洋『走れ!T校バスケット部』(幻冬舎文庫)
脚本:徳尾浩司
主題歌:GReeeeN『贈る言葉』
出演:志尊淳、佐野勇斗、早見あかり、戸塚純貴、佐藤寛太、鈴木勝大、西銘駿、阿見201、竹内涼真、千葉雄大、真飛聖、YOU、竹中直人、椎名桔平、川瀬陽太、ジュフ磨々道、工藤俊作


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散り椿 

ツバキは花のかたちのまま散る。その姿はある意味、悲しみを誘う。ジャニーズのアイドルとして君臨しながらも、その出演作を評価されるのは、椿の悲しみを演技で体現できる唯一の演技者であるからだ。
彼の所属するグループ「V6」はメンバーそれぞれが独自の秀でた能力を遺憾なく発揮し、そのすべてがきれいに望むべきとかおろに収まっている稀有な集まりでだ。それを実現したのは、もちろんジャニー喜多川である。彼の先見の明は、おそらく岡田准一のデビュー時から、「将来的に散る椿を演じることができるやつ」ということを喝破していたのだろう。

■散り椿 2018年 日本映画
監督:木村大作
原作:葉室麟『散り椿』(角川文庫)
脚本:小泉堯史
殺陣:久世浩
床山:大村弘二
馬術:砂田一彰
出演:岡田准一、西島秀俊、黒木華、池松壮亮、麻生久美子、緒形直人、新井浩文、柳楽優弥、芳根京子、駿河太郎、渡辺大、石橋蓮司、富司純子、奥田瑛二、豊川悦司


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泣き虫しょったんの奇跡 

将棋という映像的には地味な世界を映像化するのはむずかしいのかもしれない。それでも昨今の将棋ブームで多少なりとも見る側の意識が変わってきているはずだ。その意識にひっかかるようにつくれるかどうかがキモであったろう。
松田龍平の木訥な雰囲気が、しょったんをいい感じに体現していたというのに、「残念ながら」という言葉をつけなければならなくなったことが残念なのだが、本作には新井浩文が出演しているのである。もうひとついえば、ラストの野村洋次郎のひと言が、醸成された感動の雰囲気をぶち壊しているように感じる。そこはもう少し達者な人をキャスティングしてほしかったところである。

■泣き虫しょったんの奇跡 2018年 日本映画
監督・脚本:豊田利晃
原作:瀬川晶司
出演:松田龍平、野田洋次郎、永山絢斗、染谷将太、渋川清彦、駒木根隆介、新井浩文、早乙女太一、妻夫木聡、上白石萌音、石橋静河、板尾創路、藤原竜也、大西信満、奥野瑛太、遠藤雄弥、山本亨、桂三度、三浦誠己、渡辺哲、松たか子、美保純、イッセー尾形、小林薫、國村隼、窪塚愛流、後藤奏佑人、大川星哉、田中奏生、行方尚史、勝又清和、三枚堂達也、高見泰地、渡部愛、高浜愛子


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音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!! 

やけに長いタイトルだ。だが、こう言いたいときは確実にある。それを相手に言うときは、必ずその相手の歌声よりもボリュームは大きい。文句をつける声がさらになに言ってるかわからないくらい小さなウィスパー声だったら、お話はつながらないからだが、それだったとしたらコメディーとしてはおもしろいかもしれないとも思う。
主演はできれば中森明菜がよい。彼女のしゃべりはこの主人公に負けず劣らずの囁き声だからだ。だが明菜は歌うときには豹変するので、やはりこのままのドラマでは主人公にはなれない。

■音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!! 2018年 日本映画
監督・脚本:三木聡
出演:阿部サダヲ、吉岡里帆、千葉雄大、麻生久美子、小峠英二、片山友希、中村優子、池津祥子、森下能幸、岩松了、ふせえり、田中哲司、松尾スズキ、ヨシムラケンイチ、裴ジョンミョン、池本啓太、江藤修平


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